Laytondream
1
こんちゃ!
ウチは、リサ。
先日、レイトン先生の養子になりました。
この世界にトリップして早一週間。
毎日が楽しくってしょうがない。
って、そんな事話してる場合じゃないんだった。
今のウチの現実は、外で全力疾走しながら家に向かっている。
何故、走ってるのかって?
それは門限をとうに過ぎてるからだ。
レイトン先生と一緒に決めた約束の中の一つ。
今日、レイトン先生は早く家に帰ってくると言っていた。
「ハァ、ハァッ、どうにか間に合え…!」
家に着き扉を思いっきり開けると、
「…ッ、!!」
「お帰り、リサ。もう少し静かに扉を開けようね」
調度、靴を脱ごうとしていたレイトン先生がいた。
間に合わなかったっー!
なんて言い訳をしよう。
「あ、えっと…あの」
「イエローカード」
「…え?」
「今日は見逃してあげよう。私も早く帰ると言っておいて大分遅くなってしまったからね」
「…う、ん」
「でも、今度から気をつけるんだよ?君も、立派な女性なんだから夜一人で出歩くのは危険だ。分かったかい?」
ウチの両肩に手を置いて目を合わせてくる。
「…分かった。ゴメンなさい」
素直に謝り、レイトン先生は微笑んだ。
「分かってくれれば良いんだ。さぁ、夕食にしよう」
「うん!」
一日遊び歩いたからお腹がペコペコだ。
キッチンに向かおうとするレイトン先生を手伝うべくウチもついて行った。
「今日は何にしようか…」
「決めてなかったの?」
「…すまない」
「じゃあ、ウチに任せて!」
「料理できるのかい?」
「料理なんて勘さえ良ければできる!」
「え…、リサ。それは…」
「材料は何があるかなー?」
レイトン先生をキッチンから追い出して、冷蔵庫にある余り物で夕食を作り、テーブルに置いた。
見た目は悪いが味は多分大丈夫。
「どお、どお?」
「…美味しいな」
「成功ー」
気に入って貰えたみたい。
ウチはガッツポーズをして、自分も夕食を食べ始めた。
明日から夕食はウチが作ろう。
まあ、勘料理だけどね。
「それにしても勘でここまで美味く作れる物なのかい?」
「分かんない。マジで適当に作ってるから」
「そ、そうなんだ」
「だけど、十回に一回は失敗するよ」
「…失敗しないことを祈るよ」
「頑張る」
END
20100924
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