漆黒の真実
伝説
黒い霧と白いもやが辺りに漂う。どこか遠くで銃声が響いた。
「や、やめろ、くるな、くるなぁーっ!!」
怯えた男は闇のように黒い男に銃口を向け、乱射した。しかし、弾は男に当たらず、軽いトリガーを引く音が鳴る。
「……」
頭部を覆うカラスをモチーフとしたハーフマスクが男を向いた。その口元は少しだけ緩やかに弧を描いて男は何もなかったように通りすぎた。
その足元には赤い道と機械の破片が散在していた。
気付けば霧やもやは消え、男はどこにもいなかった。
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