逆転(BL)
日常的な非日常(ミツナル?)
※2人で鍋パーティーの買い出しに行くことになりました。




「ム、なぜこんなことに……」

「し、仕方ないだろ。車持ってるの御剣しかいないんだから」

「しかしなぜ成歩堂も…」

「真宵ちゃんに頼まれたんだよ。鍋作れないなら買い出しにミツルギ検事と行ってきて、って」

御剣は悔しそうにグッと声を詰まらせた。その後、納得したかのように腕を組んだ。

── 2人の買い物が始まる。

「うーん、どっちがいいんだろ」

大根を二本見比べてふと御剣を見ると、その視線の先では漬物の陳列が乱れていた。

「異議あり」

御剣がポツリと話すと後ろで成歩堂が大声をあげて笑った。

「ム、なんだ成歩堂」

「ほ、法廷じゃ、ないのに。アハハハ」

「し、しかしっ!」

涙目になりながらも腹を抱えてゲラゲラと成歩堂が笑う。

「あー笑った、久しぶりにこんなに笑った」

「笑いすぎだ、成歩堂」

「だ、だって、アハハ」

「そ、それより買い物はすんだのか?」

「ん?あ、あぁ、あと少しだよ」

そそくさと成歩堂は買い物を済ませ、袋を2つ持った。

「…成歩堂、1つ渡せ」

「別にいいよ、そんなに重くないし」

スッと片方の袋を取り、御剣は成歩堂の前を歩き出す。

(……このキザヤロウ)

「どうした成歩堂、置いていくぞ」

「なっ…待てよっ」

フ、と笑い御剣は赤いイヤミな車のトランクに荷物を入れ、車の中に入っていった。



(なにが、フ、だよっ!!)



この気持ちに気付くまであと少し。


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あきゅろす。
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