逆転(BL)
目覚めたら、猫でした(ミツナル)
携帯のアラームが鳴って、いつも通りに手を伸ばし、……毛むくじゃらだった。
「にゃっ!?………みゃあああああ!?」
起き上がると、ふわふわとは言い難いソファーで足がもつれて、転んだ。
視界に入った手足も何もかもすべて、猫だった。
(……ど、どうするんだよ、これから)
とりあえず、先ほどからけたたましく鳴り響く携帯のアラームを止めた。
時刻は8:00
真宵ちゃんが来るまであと2時間
(…なんで猫なんかに……)
考え込むと1つだけ心当たりがあった。それは、眠る直前のこと。
──…
「あぁ、今日も疲れたなぁ。…猫になってゆっくり休みたい」
──…
(…あれか)
頭を抱えてうずくまっていると急に、事務所の扉が開いた。あのまま戸締まりもせずに眠ったらしい。
「…成歩堂?戸締まりはしっかりしたほうが、」
目があった。
御剣と目があった。
…死にたい。
「…ム、猫など買う余裕があったのか。見たことのない種類だな」
近づいて、体をひょいと持ち上げられた。眉間にシワを刻んで凝視してくる。…怖い。
「…すこし成歩堂に似ていないか?」
──…
「っていう夢を見たよ」
「どこからが夢なのだ!?」
※全部です
『目覚めたら、猫でした』
(猫になっても気付いてね)
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