逆転(BL)
そんなある日の暮れの頃(ミツナル)
(……こうも平和だと調子狂うなぁ)
真宵ちゃんが春美ちゃんと映画を見に行ったので、事務所は静かだ。いつものように依頼人も来ないので、掃除をし、気付いたら夕方になってしまった。来客用の向かいのソファーに上着をかけて、だらける。
…静かすぎる。
幸か不幸か俺の嫌な予感はハズレたことはない。
(…嵐の前のなんとやら、か)
「…失礼する」
どこか聞き慣れた声を元に、首を反って扉を見ると、ヤツがいた。
「……」
「……」
「…………」
「…………」
「異議あり!」
「…却下、だ」(いきなり何を言うのだろうか)
「どうしてここに来たんだ」
「…なぜだろうな」
(僕に聞くなよっ!!)
『そんなある日の暮れの頃』
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