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はろーはろーでぃすいずはにー!(BSR/小政/続かない)
※小十郎と姉の喜多のギャグ会話
小政…出会い編…
人は、自分の感情の容量を越えると、固まるらしい
「はろーはろーでぃすいずはにー!」
小十郎は悩んでいた。とにかく悩んでいた。何故なら、某リゾート島(ワイハーなアレ)に新婚生活中の姉から荷物が届いたからだ。
ただの荷物なら問題はない。
趣味の悪い体に悪影響を及ぼしそうなお菓子は、氷の面した優秀な意外に甘党の上司や熱血を通り越したただ暑苦しい男にでも押し付ければいい。
変わった置物なら、仲の悪い(非常に悪い)火薬臭い上司にでも渡せばいいし、明らかに女物のアクセサリー等は彼女のいる奥手の同僚やにあげればいいし、意味不明なTシャツは銀髪アニキな同僚やおかんな世話焼き男にあげたり、夏のパジャマ代わりやクッションなどにでもすればいい。
人が、届いたのだ。
動物界(略)ヒト科(略)ヒト属の生物だ。
そもそもこんな顔をしているというのに、何故こんな紛らわしい物……いや、ヒトを送ってくるのか。
(人間はクール便で送るべきか、いやそもそも人間なのか?……それに、"あの"姉上に荷物を送り返していいものだろうか)
1人で悩んでも仕方ないので、電話帳を開き、とりあえず姉へ電話を掛けることにした。
数コールすると能天気な姉の声がした。
今は昼の15時を過ぎた頃、おそらく姉の現地時間は20時前後だ。
時差が19時間もあるので、必然的に姉は酔っていることになる。
「Hello.This is Kojuro Katakura.Is this Kita Katakura?(訳:もしもし。片倉小十郎と申します。片倉喜多はいますでしょうか?)」
『ハロー!小十郎!あんたも飲みなぁっ!』
姉はすでに出来上がっていた。
「…姉上、お酒はほどほどにしてください。他の方の肝臓がもちません」
『何よ、いきなり小言?久しぶりの日本語なのに。まぁ、いいわ。あんた、そんな小言ばっか言って、私より小皺増やしてなにするつもりよ。老け顔なんだから、お父様に変な疑惑がかかったら責任とりなさいよ』
「…そんなことより、あの荷物はなんですか。人間送られたら、それこそ俺に変な疑惑がかかります。なんの嫌がらせですか」
『人身売買だーっ。逃げ切りなさいよ、シベリアまで。ちなみに、嫌がらせじゃないわよ。幸薄そうな小十郎にお裾分け。犯罪に手を染める前にね』
「…ヤの付く自由業か何かですか、俺は。シベリアまで、って匿う気もないんですね。…あと、余計なお世話です」
『顔だけ似たようなもんじゃなぁい!あと、あの子は人間じゃなくて、天使ね天使』
「神への冒涜だ!」
『大丈夫よ、私たちは仏教徒だから』
「で、どうすればいいんですか」
『本人に聞けば?』
「……爆睡してるんですが」
──…
姉上に話してもらちが明かなかったので、そのままこの家(マンション)に住まわせることにした。犯罪に手を出してはいない。(第一俺は教師だ。)
そのままにしておくと風邪をひくといけないので、ベッドに運んでおいた。
名前もしらない。歳は、10…20代あたりだろうか。
綺麗な顔立ちをした男。
奇妙な同棲生活が始まる予感がした。
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