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a la carte
たまには(片倉×主)



「ふぅ〜」
 じゃぶじゃぶと雑巾を洗い、私は大きく息を吐いた。
 目の前には長い廊下。そして右側にも同じように廊下が続いている。違うのは、右手の廊下はピカピカしていることだ。
 つまり、掃除済みってこと。 ……頑張った。うん、ホントに、頑張ったよ。
 朝食が済んでからは、この廊下に集中してたからね。
 この廊下は、いわゆる使用人専用の部屋がある棟とお偉方さんたちのいる棟に続いていて、右手のほうには私たち使用人の部屋がある。
 城内とは違って、この廊下はそう頻繁に掃除をしないようで、ささっと拭いて終了とのこと。
「まあ、ね」
 いくら人数がいるとはいっても、当主をはじめお偉方さんを優先にしていたら、電化製品とかないし、自分達のとこは後回しになっちゃうよね〜。
 私は右手側の廊下と同じように、正面の廊下も、突き当たりまで一気に突っ走り、拭ききる。
 もうすぐ太陽が真上にきそうだから、急がなくちゃ。
 午後は休みだから、止まっていた縫い物の続きをするんだから〜っ!
「頑張れっ私ぃ〜!」
 何往復かしたところで、視界に人の足がうつる。
「なにやってんだ、暁…」




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あきゅろす。
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