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短編小説
7
「はぁっ! ば、バカ…ヤロウ…!」



 尻の間に食い込む布地に秘められた蕾を擦られて、忠明は声を裏返した。

 信士はわざと刺激をするように、何度も褌を上下させる。

 後腔に与えられる緩い刺激。そして同時に陰茎はきつく締め上げられる。双球まで擦られて………

 緩い快楽に鋭い刺激。その甘美な感覚に翻弄される。

 逃れようと腰を振るが、そのせいで快感が増してしまう。



 暴かれた秘部が疼く。

 疼く場所をしつこく擦られる。

 そしてまた腰が揺れる。



 もう刺激を減らそうとしているのか、より得ようとしているのか、自分でも分からなくなった。

 褌を引き上げる力はますます大きくなり、身体が持ち上げられ、しまいには足が浮きそうにさえなる。

 とっさに手を伸ばし、信士の腕を掴んで爪を立てた。



 突然、褌を引っ張り上げていた手が離された。

 股間を中心にして吊り上げられていた身体が地面に戻る。

 ほっとした束の間、今度はグルリと身体を反転させられた。

 強引に手を取られ、木の幹に突くように導かれる。



「え…? お、おいシン…?」



 身体を捻るように、背後を見やる。

 しかし若者の大きな身体が覆いかぶさるようにのしかかってきて、身動きがとれなくなった。

 荒い信士の息が耳にかかったと思ったら、耳朶を甘噛みされる。ゾクリと身体の芯に戦慄が走る。



「オヤッサン、好きっす」



 稚拙な告白。

 普段ならば笑い飛ばしてしまいそうな状況で、しかし忠明の動悸は激しくなる。



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