短編小説
4
少しずつ近づき、やがてその頭部が脚の間に息づく性器へと到達する。チロチロと舌で舐めたかと思えば、今度は一気に茎に絡み付いてくる。
「うあ…ッ!」
一声鳴いて、カルナは顎を上げて喘いだ。
とっさに抑えようとしても叶わず、ズボンの下でグチョグチョと卑猥な音がしだす。
今まで散々嬲られてきた身体は、本人の意思に関係なく快楽に屈服するのだ。
「―――嬲るさ、お前が正直に話すまでは」
冷ややかなシオンの声が、快楽に流されて発熱するカルナの身体を打った。
冷や水を浴びせられて我に返り、カルナは歯を食いしばりながら視線をシオンに向ける。
黄金色の瞳でこちらを見やる男は髪の毛一筋の乱れもないのに、自分は性器を弄られて浅ましくも息を荒げている。
羞恥にカッと頬が燃えた。
赤面するカルナを見つめ、シオンは優しいとさえ言える微笑を浮かべた。
「さあ、言え。この一週間、お前がどこで何をしていたのかを」
「………」
シオンの問いに、カルナは唇を噛んだ。
下半身からもたらされる強い快感に流されて半ば朦朧となりながらも、わずかに残る理性が口を開くのをためらわせている。
ほんのわずかな逡巡が、シオンの不興を買ったらしい。
金に光る目が細められた。
刹那。
「うっ…うああああっ!」
汗の滴を宙に散らし、カルナは跳ねた。椅子から転げ落ちそうなほど震えながら硬直する。
陰茎に絡み付いていた蛇が、きつく締め上げてきたのだ。
そして、それと同時に先端を強く擦られ、尿道に舌を潜り込まされる。
内と外を同時にきつく苛まれ、その痛いほどの感覚に背筋が反った。
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