短編小説
7
「うんっん〜〜〜」
リムは喉奥で甘い呻き声を上げる。
翼の生え際をいじっていた足が胸の方に移動してきたのだ。
大小さまざまな吸盤が甘く肌に吸い付いて刺激を与えながら、焦れるほどゆっくりと腋をくすぐりジワジワと肌を這いながらやがて胸の尖りへと到達する。
「ふっ、んん!」
淡い色合いの乳首に到達したとたん、強く円を描くように嬲られる。尖り出した敏感な乳首に吸盤が吸い付いてくる。
「ぅぅん〜」
鋭い感覚に、リムは翼の先まで突っ張った。
「り…リム、大丈夫か?!」
遥か下では、当麻がなす術も無くオロオロと見上げている。
「ふぁはへぇぇ〜はふへへぇ〜〜(博士〜助けてぇ)」
「うわぁ、リム…」
涙が溢れた目で当麻に訴えかければ、何故か当麻は自分の鼻を両手で押さえる。指の間から赤いものが見えるのは、鼻血だろうか。
魂が抜けたように、しばし呆然と鼻血を垂らしながら巨大タコに嬲られるリムを見上げていた当麻は、ようやく我に返って檻に向かった。
「あっ、じゃなかった…。こ、こら、ウミくん! 放しなさいって! ぐあっ!!」
当麻が改めてタコに向かって声を張り上げた瞬間、足の一本にしたたかに跳ね飛ばされて謎のガラクタの山に頭から突っ込んでしまった。
ガラクタの間から脚だけ見えるが、それはもうピクリとも動かない。どうやらそのまま気を失ってしまったようだ。
「もがぁ~…ふぁはふぇぇぇ(博士ぇぇ)…」
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