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短編小説
6


 鼻を鳴らし、リムはいつの間にか嬌声を上げていた。

 瑞々しく白い肌はまだ無垢だが、淫夢の主だけに官能に敏感だ。

 まるで焦らすようにわずかに快感の中心から外れた場所を柔らかく撫でられて、否が応でも性感を高められてしまう。

 ゾクゾクと背筋に震えが走る。甘い疼きが身体の奥に熱をともす。

 まるで濡れた舌にいやらしく舐められているようだ。

 舐られくすぐられ、秘められた快楽のポイントを顕にされる。

 もう逃げるどころではなかった。

 ともすれば離れていくタコの足に、自分から身体を擦り付けていく。擦り付けるたびにヌルリとした感触が肌に纏わりつき、官能の戦慄が走る。



「ああっ、あ、気持ちいい…」



 快楽に囚われたリムの顔は朱に染まり、汗が滲んで産毛に弾け、何とも艶めいて扇情的だ。



「きゃっ…んんっ。ああん、でも、いやっ。ボクの初Hはっ、年上のお姉さまに手取り足取り教えてもらいながらっ…うんっ…でもボクのデッカイでアンアンいかせちゃうって…ああん、そういうのにするって決めていたのにぃ〜」



 リムはあくまでも男性タイプの夢魔だ。弄られるのは本意ではない。それでも敏感すぎる身体が本人の意思を裏切る。

 甘い性感はどんどん高まるばかりだ。濡れた唇から漏れる嬌声は淫らであからさまになっていく。

 そんな美少年の淫猥な姿に煽られたのかどうなのか、巨大タコの動きが俄然活発的になった。



「うっむぅ―――」



 ウネウネと動く足の一本が、リムの濡れた唇を割って口中に潜り込んできた。

 やけに冷たいそれは激しく蠢いて、リムの歯列や上あごを犯して舌を嬲る。飲み下せない唾液が唇の端から筋をつけて流れていく。

 息苦しい。けれどその苦しさが気持ちいい。

 口の中を犯されるのに気をとられている間に、他の足も動いていた。





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