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番外・過去拍手ほか書庫
寝起き(望×怜)1
時刻は朝七時。
ぐっすりと寝込んでいる後ろ姿を見てにやりと笑ったのは望だった。

静かに寝息をたてるその無防備な寝顔は、兄弟みんながイケメン等と称されるに相応しいものだ。
しかし所謂“オネエ”である彼は、男として誉めそやす言葉には複雑な思いを抱かずに居られない。

「れーいーちゃんっ」

耳元で囁かれ微かにぴくりと反応を見せた怜。
望はその企みをこれから実行に移す事を想像して楽しげに笑った。

「起きないの?」

勿論起きない事はわかりきった上でのいたずらへの最終確認である。
わざとらしく溜息をつき、困ったとでも言いたげにもう、と漏らした。

「店の仕事も減らした事だし……夜型の生活を改めてみないか?」

背を向けていた怜の肩を掴み仰向けにすると右手でそっと頬を撫で、左手では怜の右腕を頭の上で固定する。
それでもまだ気持ち良さそうに安眠を貪っている。

「睡眠が美容と健康に良いってのはもうわかったからさー」

怜は朝早く起こされる度にそう言って、だから寝させろと怒っているのだ。

頬を撫でていた手は大きめのTシャツの裾をまくり上げ、細いウエストの感触を楽しむようにさわさわと動く。

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あきゅろす。
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