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恋模様
絶望1
俺は立ち尽くしていた。
たくさんの人が抱き合ったり、跳び跳ねたりして喜んでいる。
そんな中、口が半開きのままの呆けた顔をして掲示板を見上げる俺。
まだ冬の寒さが残る春の初め。
もう3月の中旬だというのに、冷たい乾いた風が吹いている。
突然吹いた強い風に持っていた受験票がピラッと音を立てて裏返った。
「嘘だろ……」
そう漏らした声は、小さすぎて。
人々の喧騒に掻き消された。
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