紅の搭
魔王 アキ
目を開けるとまず巨大なシャンデリアがとびこんできた
━━おかしいなぁ…僕は湖のそばで気を失ったのになぁ
きっと黒髪のイケメンが運んでくれたんだろうと思い体を起こす
「お礼…言わなくちゃ…」
━━あの人お金持ちだったんだなぁ
叔父たちは村一番のお金持ちだが僕が今、寝ていたような3歩歩かないと降りれないベットは持っていなかった
ベットから降りてふと窓の外に目をやると━━
「え…?」
━━━海が広がっていた
僕はあわてて窓にかけよった
僕が住んでいたところは海と無縁のところでいこうとしたら3日はかかる
なのに窓から見えるのは海しかない
島も大地もないもなかった
僕は初めて見る海に興奮すると同じに自分がどのくらい寝ていたのか不安になった。そこに、
ガチャ…
「あ…」
「おはよう」
あの人が入ってきた。
「あ、あの、ありがとうございました」ペコリ
「何がだ?」
「なんか…運んでもらったし…ベットにも寝かせてくれたし…」
「当たり前だろう?俺の嫁なんだから」
男の人はまだあきらめてなかったようだ…
「まだあきらめてなかったのですか…?」
「当たり前だろう?」
「だいたい僕らお互いの名前すら知らないじゃあないですか」
「あぁ…忘れていたな…」
━━名前って一番大切なんじゃ…?
男の人は咳払いをすると
「俺の名前はアキ・イグニクル。魔王だ」
━━忘れてた…そういえばこの人のだした火で僕は気絶したんじゃないか
僕も人(?)の事が言えなくなってきてる
━━前に座ってるのが魔王だなんて僕にとっては名前よりも大事じゃないか…
「僕の名前は「安藤要だろう?」
「何で…僕の名前知ってるんですか?」
不思議でたまらないこの人(?)会うのは初めてなのに…
「フフフフ不思議だろう?どうして知ってると思う?」
━━━どうしてって言われてもなぁ…
「ま…まさか…ストーk「違う」
「お前は河童や鬼等を知っているか?」
「よく昔話とかに出てくるやつ?」
「そう。そいつらに聞いたんだ」
「そんなの見たことないけど…」
「人間が見えなくなっただけで今の時代でも側にいる」
知らなかった…今の時代でも側にいるってことは
━━秘密にしてることも見られてたって事だよね…?
「多分要が思っているとうりだと思うぞ?」
━━やっぱり!
自分だけの秘密と思っていたのが見られていたと思うと急に恥ずかしくなってきて顔があつくなってくる
━━絶対顔真っ赤だ…
手で隠してはいるが絶対にバレてるとニヤニヤしながら見てくる魔王の顔を見て思った。
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