紅の搭
黒髪のイケメン
目が覚めると目の前にイケメンがいた
━━うわぁ…綺麗…
黒い髪に紅の瞳、思わずみとれるほどのイケメンだった
「あ、あのぅ…」
叔父と叔母以外の人に話しかけるなんていつぶりだろうか
緊張して口のなかがかわいていくのがわかった
「な…何を…し、しているのですか?」
「何って…おまえの顔をみているのだが?」
僕は目の前のイケメンが何をしたいのかがわからなくなってきた
「ぼ、僕の顔は変なので…み、見ない方がいいと思いますよ…?」
「何故だ?」
━━何故って…見たらわかるだろうに僕が変ってことが…
「何故って…僕のか、髪は白いから…普通のひ、人と違うから…」
「その白い髪が綺麗じゃないか」
僕は一瞬なんて言われたのかわからなかった
━━綺麗?この僕が?
綺麗なんて初めて言われた言葉だった
僕は初めて言われた言葉がとても、とても嬉しかった
「あ…その…あ、ありがとうございます」パァァ
「何故礼をお前が言うんだ?俺は思ったことをそのまま言っただけだぞ?」
僕は嬉しくて、嬉しくて、とても舞い上がっていた
「うん、やはり俺が思ったとうりだったな」
「へ?」
「お前を━━━━━━」
「━━━━━俺の嫁にしたい」
訳がわからなかった
「へ?」
「俺の嫁になってくれ」
「は?え?え?」
意味はわかっていたが、あまりのことに訳がわからなくなっていた
考えた結果が
━━あぁ…この人僕のこと女の子と思っているのかぁ
そういえば僕はよく女の子に間違えられていた
━━きっとこの人もだろうなぁ…
「あ、あのぅ…」
「なんだ?」
「ぼ…僕は男なんです…女の子じゃあないんです…」
「…」
「…」
「…………知ってる」
もうわけがわからない
━━僕が男ってわかっていて嫁になってくれだって?嫁って女の人の事だよね?結婚は男の人と女の人がするものだよね?
「結婚は男と男ではできないんじゃ…」
「できるが?」
「ええ!?」
━━だって男と男の夫婦なんて見たことないよ!?
僕は必死に考えた、そして
「…………外国の人ですか?」
それが僕の考えられる最後の可能性だったが…
「違う」
あっさり否定された
「じゃあ何なんですか…あなたは…」
なげやりな感じできくと
「俺は魔王だ」
ぶっとんだ答えがかえってきた
━━ま、魔王?魔王ってあの魔王?
「まあ驚くのも無理はない」
なんか凄い胡散臭いと思っていたら…
ゴォォオォォォオォ!!
━━!?
突然目の前のイケメンの手のひらから大きな火柱が出ていた
「フフフフこれで俺を魔王と認めざるを得なくなっただろう」
そんなイケメンの声をききながら
「おい!?ちょ━━」
僕は気絶した
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