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A
生け贄なんて聞き捨てならない台詞に噛み付いたあたしに2人が説明したことをまとめてみた。
優等生君は風紀委員らしい。
度々風紀を乱す、同学年の不良君のことを任されているらしく、さっきも入学式にでてこない不良君を呼び出しに来たみたいだ。
今朝、あやつらのボスである風紀委員長様様様様(様ってつけないと殺されるらしい)は優等生君改め米澤智尋に大好物の卵焼プリンを買ってこいと、司令をくだした。
完全にパシリだな。と言ったら周囲の温度が再び下がった。
そして卵焼プリンを買って風紀委員会室に着いた米澤は「あなたに呼び捨てされたくありません」…米澤君は、風紀委員会室の冷蔵庫に入れて置こうと思ったのだが、
生憎冷蔵庫が空いてなくて一旦プリンを机に置き、冷蔵庫を整理した。
つか風紀委員会室なんてあるのか。
と言ったら優等生君は遠くを見つめながら風紀委員は特別なんです…。と呟いた。
過去に何があったんだ風紀委員会!
…話がそれた。
優等生君が整理している間に校則違反の罰として手伝いをしに風紀委員室に来た不良君改めて源千秋が机の上にあるプリンを無断で食べる。
冷蔵庫の整理を終え戻ってきた米澤…君はゴミ箱の空になったプリンカップを見てブルーフェイスに。
米澤君から卵焼プリンが風紀委員長様様様様さ…(以下略)の物だと伝えられ源は「てめえに呼び捨てされる筋合いはねぇ」…クソ千秋は「あ゙ぁ゙!?」
…(無視)ブルーフェイスに。
そしてお互い醜い罪の擦り付け合いが勃発。
口喧嘩に負けそうになったクソ千秋が窓から逃走。
千秋最低だな。
米澤君はクソ千秋を追い掛けようと試みるが風紀委員として入学式の仕事がある為断念。
クソ千秋に電話をかけ、なんやかんやでしりとりで勝ったほうが責任取ることに。
なんやかんやでしりとりに到達するのか!
しりとり中に美少女を発見した千秋が勝手に電話を切る。
それにキレた米澤君は千秋を捜索。
そしてこの状況。
…
「米澤君…千秋を探しに来たのは入学式に出させるためじゃなくてしりとりをするためだったんだね…。」
…
「…とにかく!僕は責任とるつもりはありません。」
うわ、無理矢理話逸らしやがった。
まぁいいか。
それよりも、
「コレ絶対千秋が悪くね?だって無断で食べたのは千秋だろ!」
「うるせぇ。風紀委員会室の机に置いておくってことは誰でも食べていいって暗黙の了解なんだよ。呼び捨てすんな。」
「んなわけないだろ!クソ千秋!」
「残念ながらその通りなのです。うっかり机に置きっぱなしにした僕にも否があります。ですが、千秋は卵焼プリンが委員長の大好物だとしっていたはずですよ!」
「ってかプリンだけでこんな騒ぎ!?そんなにそのプリンやばいの!?プリンたべちゃったくらい許してくれるだろ!」
「「お前は委員長の恐ろしさを知らないからそんなこと言えるん(です)だ!」」
もーまた息ぴったりだよ。なんか千秋半泣きだし。きもいな。
会長ってそんなやばいのか。
「そんならもーばれないうちにまた買ってくればいーだろ!」
「卵焼プリンはぐるりん寿司の開店から一時間後、7時には売り切れてしまう限定30個の人気商品です。今から買いにいく事は出来ないんです。」
寿司屋ぁぁぁ!なにやってんじゃ!寿司を売れ!寿司を!
そして米澤君は6時から会長のためにお店に並んだんだね…(ホロリ)
心なしか米澤君がしゅんと落ち込んで見える。
プリンを会長に渡せなくて落ち込んでいるのだろうか。
米澤君の健気さに心を打たれたあたしは口が滑ってしまった。
まだ生け贄の意味を聞いていないことも忘れて。
「なんか可哀想だな…。なんか力になれること有ったらなんでもするよ!」
「本当にいいのですか?」
申し訳なさそうに米澤君はあたしを見てくる。
「女に二言はないよ!」
その瞬間、
米澤君のまとっていた落ち込んだ雰囲気が消え、
してやったり。という笑み。
え?
「千秋、とりましたか?」
「ばっちりだ」
千秋がにいーっと笑い、
ヒラヒラと携帯をアピールしている。
そして再生ボタンをぽちっとな。
『なんでもするよ!』
それはまぎれもなくあたしがさっき言ったセリフ。
まさか。
あたし
嵌められた!?
「ではプリンはあなたが間違って食べてしまったってことでよろしくお願いします。」
「「生け贄さん♪」」
はぁぁぁああ!?
いやいやちょっとまて!
委員長さんってめっちゃヤバいんじゃなかった!?
初対面のあたしなんか殺されるって!
「いやいやいや無理無理む「女に二言はないんだよな?」……くっ…」
「大丈夫です。遺体は海に沈めて隠滅しておきますから。」
なんて素敵な笑顔なんでしょう。
「え死ぬの!?死ぬこと前提!?
つか隠滅すんな!」
「ぐすっ…僕達の為に自分の命まで犠牲にするなんて…あなたの命は無駄にはしません。」
いや命を犠牲にするなんていってねーよ!
「アナタニデアエテヨカッター。」
千秋ヘタ!演技ヘタ!
「あたしはあんたらと会わなければよかったよ!」
米澤が驚いた顔をした。
ちょっと言い過ぎたかと思って反省したが
次の瞬間米澤の目が輝きだしたので、反省してしまった自分に反省した。
「えっ!?今日の放課後謝りにいってくれるなんて…「そんなこと言ってねー!」明日僕達の代わりにプリンを買って来てくださるなんて…「なんか要求増えてる!」(無視)…
そこまで責任を感じる必要はないのです。間違ってプリンを食べてしまうことなんてよくあることなんですから。」
なんかあたしが食べた感じになってる!
米澤の中ではあたしが食べたと記憶を塗り替えてしまったヨウダ…。
「…でも貴方がそこまで言うなら僕は止めません。」
「ってふざけんなぁぁああ!」
「ゲンキダセヨーカワイイカオガダイナシダヨヨヨヨヨヨ」
千秋がバグった!!
「すまん。俺って正直者だから。カワイイっつっちまった時点で自らの間違いに気付き自分を許せなくなり、バグが発生したのでした。って俺キャラ違ぇ!」
うわぁ千秋一人ノリ突っ込みしてるよ。
あたしは自分のキャラを見失い、オロロオロロしている千秋を
無視した。
つかなんだよさっきからその下手な芝居は!
まじ腹立つ!
アレ?さっきからなんか忘れてるような気がするんだよな。
なんだっけ…
…
「「あ。」」
千秋と米澤がハモった。
どうやら千秋は自分を取り戻した様子。
「入学式。」「お前の姉!」
ここはハモっとけよ!
つか今
「なんて…?」
「入学式。」
「だから!お前のあ「ぎゃぁぁああああ!忘れてたぁぁああ!」
なんかデジャヴ?
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