missing!
2-Aの方、ごめんなさい
そうコイツ。
亜稀ラバー第一号不良ヤローの源千秋。
なんてめんどくさい奴が教室に居るんだ!
「何でてめぇがいんだよ」
千秋がめっちゃ嫌っそーな目で瑞稀をみる。
というかあたしに背後から腹あたりに腕を回している亜稀さんのせいで視線が痛いんだけどな?!
とりあえず瑞稀も千秋に即座に反論する。
「いやいやあたしも2-Aだから。
つーかその台詞そのままおまえに返すわ!お前何?お前もこのクラスなわけですか!?」
よく噛まなかったな自分!と全然関係の無いところで感動していると、千秋も負けじと言い返す。
「ハンっ当たり前だろ。亜稀の居るところに千秋ありってな。」
そんな言葉きいたことねーよ。
瑞稀が冷たい視線を送っていると、視界の斜め下の方からぴょこんと真琴がでてきた。
「何いってるっすか。千秋は私と同じB組っすよ!」
真琴が声を上げて訂正する。
千秋も少しむっとしつつも負けじと反論を返す。
「俺はそんな古いしきたりなんぞにとらわれねー」
いやそのセリフ全然格好よくねぇし。
「ただの組み分けだろーが」
千秋必死だな。
と瑞稀がすかさずつっこみをいれる
…ん?
てか真琴千秋のこと名前呼び!?
そう思っていると今度はにやにやした理沙が口を開いた。
「つーかなんでクラスのちがう千秋君がいるんでしょーかねー…もしかして…」
口パクで「亜稀」と言ってにやって笑って千秋を見る理沙。
なんか理沙も仲良さげだな。
もしかして理沙も真琴も千秋と仲いいとかなんかな。
気になるけど聞くタイミングねーしな。
瑞稀が悶々と考えてる間にも
「ちっちがっ」
真っ赤になって千秋が戸惑いを見せる。
てーれーたー!
え今更?!今更照れちゃってんの!?もっと恥ずかしい行為一杯してんじゃんお前!
と千秋をからかってやろうとしたその時、
「やだわー私にそんなに逢いたかったのかしらー。」
突如として廊下にあらわれた棒読み王子。
はぁ!?何でここに!?ってかいつの間に!?
テンパ野郎!
彼は確か…昨日風紀委員会室でパソコン打ってた奴だ!…多分。
うるせー曖昧な事いうなとか言うんじゃねえ!
あの時は色々一杯一杯で顔とかしっかりみてなかったんだよ!
でもあの無表情でボケるかんじ…頭テンパ加減…多分あいつだ!
相変わらずテンパ野郎は大袈裟に表情は一切変えず身振り手振りだけで照れる動作とかよよよ…と泣く真似をし続けている。
「でも残念ながらあなたの気持ちには応えられないわ…。私には心にきめたひとが…
」
「「きめぇんだよ」」
うっわ最悪千秋とハモった。
千秋がチッとあたしを見て舌打ちをする。
ふざけんじゃねぇ舌打ちしたいのはこっちだっつの!
瑞稀が沸々と千秋への怒りに煮えたぎっていると
「クスクス。あらやだ千秋ってばそっち系?ごっめーん勘違いしちゃって。あぁだいじょぶだいじょぶ偏見とかはないからぁ〜」
もんのっすごい楽しそうな理沙さんの声が聞こえた。
あ。やばい千秋の顔が真っ赤だぞ。
おっ拳を握り締めてフルフルと震えている!
そんなとき真琴はほんわかボイスで
「おかーさーん。なんであの人真っ赤なんスかぁ?」
とニヤニヤを隠しきれない様子で千秋を指差し、もう一方の手で瑞稀の制服の袖を引っ張りながら言った。
かっかわいいじゃまいか!
ここはノるしかないに決まってるだろ!
瑞稀は唇に人差し指をたて、千秋を横目でちらりと見つつ、真琴をかばうようにして言った。
「しっみちゃいけません!ほら都会は進んでるから…そういう世界もあるのよ…きっと。」
「ちげぇよ!」
千秋は真っ赤になって必死につっこみしている。なんだこれ楽しいぞ。
原因作ったテンパ野郎本人は「やーねーてれちゃってー」とかまだほざいていた。
すると千秋はハッとして叫んだ。
「ちっちがうからな亜稀!お前には勘違いされたくな…」
アレ。
千秋は周りをキョロキョロ見た。
アレレ。
他の皆さんも周りをキョロキョロ見た。
うん。
亜稀がいない☆
亜稀がいないと気付くと千秋はうざいくらいにあわてはじめた。
「やべぇ亜稀可愛すぎるからどっかの変態に攫われてあーんなことやそーんなこと……」
なにを想像しているのか千秋の顔は真っ赤に染まってゆく。
もはや変態は千秋なんじゃないのか。
そしてどんな光景が千秋の頭を掠めたのか、わかりたくもないが、いきなり千秋は大声を出した。
「……あぁぁぁぁああ!そんなっだめだっ亜稀!亜稀があぶねぇ!」
そう叫んであてもなく飛び出そうとした千秋の腕をつかんで引き止めたのは
「ぴぴーぴぴー。そこの変態止まりなさい。」
無表情テンパ野郎でした。
そんなとき
2-Aの教室の中から物音が。
ガシャンゴトンバンっみよんみよん
「なんだ!?」
「亜稀!?」
実は今までずっと廊下で話してたりする。明らか作者の描写で不足で分かりにくいな。
つか最後のほう明らか変な音してたよな!ここは突っ込んで良いところなのかー!?
バーン
瑞稀が心のなかの疑問を口に出す前に勢い良く扉が開いた。
き…教室は…
戦時中でした。
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