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missing!
なんなんだ入学○。








「花子!!」


ガバッ


「花子じゃねぇ!」

勢い良くあたしは起き上がる。


あたし…生きてる!!

アレが最期の言葉にならなくてよかった…!!


いまなら千秋の気持ちがよく分かる。



自分の生存に感動していると


「お前…大丈夫か?」

頭上から千秋の声。

千秋…お前もしかして心配してくれたのか…?

あたしが千秋の認識を改めようとしたとき



「頭とか頭とか…っその頭とか、あと頭とか大丈夫か?」


「わざとかそれ!頭しか言ってねーじゃねーか!なんかあたし頭悪い人みたいだな!他になんかないのかよ!」


「…顔?」

「何を言うかくそ千秋ー!」

あたしが頭に来て千秋に一発食らわせようとしたそのとき


「ぷーっひゃっひゃっもうがまんできねぇ」

千秋がいきなり吹き出した。

「な゙?」

いままでのどこに笑うポイントが!?

救いを求めて米澤の方をみる。

米澤はあたしに顔を見せないように俯いて横をむいているのだが

「肩震えてるし!笑ってんだろ米澤!!」

すると米澤はちらりと横目であたしを見て震える声でいう。

「ふっ…分かんないんですか?…ぷっ本当にバカですね。おでこですよ…ぷふはっ」




おでこ…?




おでこを触ってみるとなんだか長い棒みたいなものが…





刺さってる!?


「ぎゃあああ!どうしよどうしよスポンッ…へ?」


あたしのおでこについていた棒は思いの外簡単にとれた。

というかよくみると、さきっぽが吸盤みたいになっていて、あたしのおでこにくっついただけのようだ。


吸盤の反対側には紙が巻いてあって開いてみると急いで書いたのか平仮名で『せんせんふこく』…



って


「なんじゃこりゃぁー!」

取り敢えずことの発端である蓮夜をみやると

「文字通り宣戦布告だ」

間髪を置かずに応えられた。

「いやいや全然説明になってねぇ!」


「山崎…下がれ」

ほんでスルーか!この学校には話を聞かない奴ばっかか!

蓮夜が指を再びパチンと鳴らすと
またもや一瞬にして黒い軍団が消えた。

全員山崎さんか!

山崎さんズが消えた後、蓮夜は「またな」とか言って去っていった。

正直もう絶対会いたくないんだけどな!

蓮夜が去った瞬間、ぶわっと体育館が騒がしくなった。


うんめっちゃ気持ちわかるよ。

今の何!?てかんじだよな。

あたし目立ちたくないのにめっちゃ目立っちまったし最悪。

でも悲しいけどあたしの顔に特に特徴なんてないし、大人しくしてればすぐ忘れるだろ。

今回だけは普通の顔に感謝だなー。




「静かにしてください。」

スピーカーからほわわーんとした女の子の声がきこえた。


ステージ下の端アナウンス席のようなものがあり、マイクを口に向けた女の子が立っていた。

多分司会進行係とかなんだろうな。

騒ついていた体育館が徐々に静かになり落ち着いてきた。

いつの間にか桐生も鷹山も居なくて、お騒がせ生徒会はどうやら撤退したようだ。

「これにて入学式を終了させていただきまス。今回時間の都合により行われなかった生徒会による学校紹介は来週の新入生歓迎会にまわさせていただくことになりました。それでは新入生は先生方の指示に従って退場してください。」

新入生が退場しはじめる。

「あたしらは?」


瑞稀達は未だ体育館のそでの扉の前に居るのだ。

「2、3年生はもう自由解散です。この学校は結構自由な事がおおいので。」

うん。それはもう入学式をみてたらわかるけどな!

でもアレ結構アウトじゃね!?
自由な校風だから…とかで済まされていいのか!?

あの山崎さんズとか!




あーなんかもう

「疲れた…」


「まぁ生徒会役員はキャラ濃いからな…。」

千秋は少し瑞稀に同情しているようだ。

なんかドンマイっていう顔をしている。

しかしそんな表情も長くは続かずすぐにニヤっと笑って

「面白いことになりそうだな。」

心底面白そうな顔で言うもんだから、

「あたしとしてはチャックオープンの方がおもしろいと思うけどな」

言ってやった。言ってやったぜ。
「な゙っお前っ」

「へぇーそれは興味ありますね。」
おー。米澤のってくれた!

ナイスだ米澤!


「というより良いんですか千秋。面白がってるみたいですけど、会長が水嶋に宣戦布告したのは亜稀さんをめぐってなんですよ?」

「あ゙そーじゃねーか早くいえよ花子!「呼び名花子決定なのか!?」…お前、絶対亜稀を生徒会なんかに入れるなよ。」


「知るか!あたしなんかが生徒会に立ち向かえるわけ無いだろ!つかこれは亜稀が決める事だろーが!


つーか亜稀!…亜…稀…?」

右には千秋。左には米澤。

アレ?亜稀はどこ?



「大丈夫ですよ彼女は生徒会の方々に連れていかれました」


「「何も大丈夫じゃねぇよ!」」

あたしと千秋の声が被った。


「それよりも貴方にはしていただかなければならないことがありますよね?」


「え?」

もしかしてもしかしてアレですか。
さっき折角命拾いしたあたしを再び生死の境地に立たせるアレですか!?

「そっそんな放課後に風紀委員長に謝りに行くなんてことままままままったくもって覚えてなんかないからな」

取り敢えずしらをきって逃げろ!
と走りだそうとしたあたしの両肩を千秋の左手と米澤の右手ががっしりとつかむ。


「「逃が(しません)さねぇよ?」」

振り向くと

むにゅ。



千秋の人差し指があたしの頬っぺたに突き刺さる。



「なにガキ臭い嫌がらせしてんだぁああ!」


「さて連行です。」

米澤は終始笑顔で



あたしの後ろ襟を再びをつかみあたしをズリズリと引きずって強制連行☆




だれかぁー!助けてくださーい!



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あきゅろす。
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