[携帯モード] [URL送信]

少女プロディジー
伊達Side、です






伊達Side


俺は忍足侑士。

高校3年生になったばかりのただのテニス部部員や。

いやちゃうで?ただの平部員やなくてレギュラー勝ち取ったから。

不正もしてへんから。


で、ついこないだ新1年生のために入学式が行われた訳やけどあまり俺には関係なかった。

授業も前とは変わらず3年の内容に入っていく。

ここ、氷帝学園はエスカレーター式やからな。ええ成績さえ取ってれば進学できる。

外部受験する人は?……ってそんなもん自分で勉強せえっちゅー話や。

……あかん従兄弟の口癖が出てもうた。


俺が3年になって変わったことといえばやっぱり1学年上がったこととクラス替えしたこと。

前はがっくんと一緒のクラスやったけど今回は違った。残念。

だがしかし。しかしやで。

今回は宍戸とジローと同じクラスんなった。

よかったわ、友達が一緒のクラスになって。

まあ俺が言いたいことは前とは変わらへん生活を送ってるってことや。


そんな俺にテニス以外に楽しみなことが増えた。

そのきっかけになったのがあの情報の授業や。


授業内容はマイクロソフト使ってプリントに書かれてある文章を打っていくだけやった。

俺にとってはめちゃくちゃ簡単な内容ですぐに終わらしたった。

氷帝はお坊ちゃんお嬢さん学校。

パソコンに慣れないみたいでプリントを睨んで苦戦してる。

早くに終わらした俺はインターネットを起動させる。

今ではもう暗記しとるURLを打ってそのページを開いた。

そのページとはチャットルームのことや。

やけどそこはそこら辺にあるようなチャットルームやない。

人気上昇中のニヤニヤ動画、略してニヤ動、で有名な人らが集まる場所。

ちなみに俺もその有名な人らのうちの1人。

有名な人らって言っても何故かほとんどが高校生や。
最近の高校生ってすごいんやな……俺も言えることやないやろうけど。

今は授業中やしあんま期待せずに画面を見た。


――現在の入室者は 鷹の目さん、そばかすさん、ひなたんさんの3人です。入室しますか?――


ひなたんさんやて!?

あの憧れのひなたんさん!?

数回くらいしか話したことないあのひなたんさんなん!?

マジか!今ここにおんのか!

ていうか、え、なんでおんの!?

確かこの3人も高校生やったやんな。授業は?

まさかこの3人も授業、俺と同じ情報やったりするんか?

疑問を感じながらも入室ボタンを押してみた。


ひなたん 》お、伊達さんこんちわー


ほんまやった。ひなたんさんほんまにおったわ。

家やったらめっちゃニヤニヤしてるところやけどあかん。ここは学校や。

またがっくんに気持ち悪いて言われてまう。

得意のポーカーフェイスで顔に無表情を貼付ける。

ひなたんさんにだってこんなテンション見せたくなくて無難な挨拶をしておいた。


そっからはひなたんさんの学校のこととか、ひなたんさんの兄貴の話とかオフ会しようぜ!とか結構な時間使って話しとった。

やけど事件はこのとき起こった。






[*前へ][次へ#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!