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■体の異変
5月になり、しばらくゆいの様子を眺めていた。
ゆいは相変わらず、なんだか元気がなく、フラフラとしている。

不安になって教室に覗いたりもするが、全く理由がわからない。

仲が良い女子に、ゆいの様子を聞いたりもしてみたが、「ゆいちゃんは普通に友達と遊んでるよ?」っというだけで、全く理由がわからなかった。

ある日俺は、直接教室に入ると、ゆいの元へ行き、「大丈夫??悩みがあったら家でも聞くよ??」っと声をかけてみる。

するとゆいは「なにが?なんでもないよー?」っと無理矢理ヘラヘラとしているが、「ゆいちゃん遊ぼー!」っとゆいのクラスの男子が近寄ってきては「いいよー!それじゃあお兄ちゃんまたね!」っと、俺に手を振っては遊びに行ってしまった。

たしかに普通に友達はいて普通に遊んでるし、第一ゆいがいじめられる理由がない。
ちょっと抜けたところがあるにもしろ、思考はしっかりしているし言いたいことも俺と違ってきっぱり言えるし、俺の気のせいならいいけれど…。

っと、頭を一旦回転させるのをやめた。

家に帰ると、俺はすぐに宿題をするために自分の机に筆箱とドリルを置いては書き始める。

せっせと小2の漢字を書き写していると、バキッと再び鉛筆が折れてしまう。

あれ? まただ…。

っと、思いながら鉛筆を止めて、シャーペン変えてはドリルにペンを置く。

すると、今度はボキッとシャーペンまでが折れてしまう。

不安になっては「なにこれ…」っとつぶやくと、「お兄ちゃん…勉強教えてー♪」っとゆいが部屋に入ってきては、俺の部屋のベットに寝転がって、算数のドリルを広げた。

「ゆいちゃんまた算数…、そんなに苦手なの??」っと問いかけると、「うん…数字とか頭で考えるのわけわかんないもーん」っと言い、算数と格闘をはじめた。

俺は再び壊れない様にシャーペンを握ると、思わず手がプルプルと震えてしまう。

おかしい…、こんなにも力を抜いて、やっとシャーペンが持てるなんて…、何か変だ。

そう考えながら頭を悩ませていると。

「そーいえば1ヶ月後誕生日だねー♪今回こそ普通に誕生日迎えられたらいいなって思っていたけど…ゆうくん全然普通だし今回は大丈夫だよね♪」

っと、ゆいがつぶやくと、俺はシャーペンをゆっくりと置いた。

まさか…。

っと思い、俺は自分の腕を触ってみる。

優しく触ってるつもりなのだが、何だか力強い。

「ゆい、ちょっとお母さんのところ言ってくる」
っと俺は言うと、母の元へいくために一旦部屋を出た。

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あきゅろす。
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