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Song story
13
「はい、では確認しますので見せてください」


ステージに上がるとそう言われた男は、右手に持っていた穴だらけのビンゴ用紙を係員の男性に渡した。


「では一列目が1、4、5、8、9」

「あります」

「二列目が…」


用紙を受け取った係員は、二人掛かりで番号を一列ずつ確認していく。

その様子を持ち主の男も含め、皆黙って見守る。

当事者の男は、全ての穴が空いているように。

その他大勢の人々は、男の聞き間違いであるようにと願う。

どちらにしても特産であるワイン一年分がかかっているので皆切実だ。




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