小説
ハニー先輩の夏休み☆
ミーン ミンミン・・・
「んにゃ〜・・・朝かぁ」
埴之塚邸では,セミの鳴き声がよく響く。
自然を身近に感じ,ハニーは伸びをした。
「おはよう〜〜☆」
食堂には,チカが食事をしていた。
「・・・光邦。いくら夏休み二日目だからって,ケーキを夜中にぶっ続けで食べるなよ」
少しキレぎみのチカに
「うん」と返事をして,ホットケーキを焼き始めた。
甘い匂いがキッチンに広がる。
ハニーはそれがお気に入りだった。
焼き上がり,マーガリンを上に乗せて,食堂に持っていった。
食堂には,もうチカの姿はなかった。
ハニーは席に座り,ホットケーキを頬張った。
もぐもぐもぐ・・・
時刻は9時。
モリも朝稽古しているだろう。
稽古の邪魔をしてはならないと思い,
ホットケーキを頬張りながら,使用人に携帯を持って来て,と頼んだ。
すぐに携帯を持ってきた使用人に,食べ終えた後の食器を片付けさせた。
プルル・・・プルル・・
『はい。環です』
最初にハニーが電話を掛けた相手は,環だ。
「あっ タマチャン??僕だけどォ,今日暇〜??」
『ハニー先輩,すみません;これから用事があるので・・・』
「そっかぁ〜。じゃあまた今度ねぇ☆」
ガチャ。
ハニーはすぐ,次の人に掛け始めた。
プルル・・プルル・・
『もしもし・・・』
次に掛けた相手は,
・・・お目覚め爽やか☆
じゃない,どす黒魔王鏡夜だった。
「きょ,きょーちゃんおはよう☆あのね、僕暇なんだぁ。きょーちゃ「ハニー先輩,すみませんが
俺は暇ではアリマセン。では」」
ガチャ!
「・・・・きょーちゃん;;」
ハニーよ,残念。
次は,光と馨。
プルル・・プルル
「「ハァーイ。もしもーし」」
「ヒカチャンカオチャン,今日暇〜??」
「「今日〜??今日は確かうちの母親とデザインについて話さなきゃいけないんだヨネ。ゴメンなさぃ〜」」
がーん・・・
環,鏡夜,光と馨まで・・
モリは朝稽古・・
残りは・・・
プルル・・プルル
『はい,藤岡です』
「ハルチャン☆僕だけど〜
」
『ハニー先輩! どうしたんですか?』
「あのね〜みんな今日遊べないんだってぇ。ハルチャンは〜?」
『自分は今日は大丈夫ですよ。』
パァァア!
ハニーの目が明るくなった。
「じゃ〜ハルチャン,遊ぼぉ♪ハルチャン家行くねぇ☆」
『はい。お待ちしてますね』
ガチャ・・・
[*前へ]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!