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10.強引なキス(銀高金・現代パロ)
「ちょ、なんだよお前」

金髪の派手な雰囲気の男にいきなり腕を掴まれ、廊下の奥の人気のないところに引っ張って行かれた。抗議の声もものともせず力は強い。

「ッ、イテッ」

首元をつかまれて壁に押し付けられる。

「だから、なに・・て、え」

至近距離で見た顔はこの大学に入学してから知り合った友人と随分と似ている。
いや、似ているというもんじゃない。

「ふん。お前が高杉か」

でも、違う。
声も、髪も、眼の色も、なにより雰囲気。

「何だテメェ」

決して好意を持って接しているわけでない男を睨み見上げる。

「俺は坂田金時。銀時弟。つっても双子だから」

なるほど。
聞いたことはあるがよく似てる。
そうして観察すると顔のパーツがますます似ている気がする。でも目や髪の色も違うし何より髪はストレートでパッと見では分からない。
そんなことを考えていると爆弾を落とされた。

「お前は銀時の恋人だろ、高杉晋助」
「誰に聞いた」
「もちろん銀時本人に。銀時は俺には何でも話すからな」

銀時の野郎。
後でシバキ決定だ。

「なあお前。銀時なんかやめて俺にしろよ。あんな奴よりよっぽどいい思いさせてやるぜ」

いきなりなんなんだこの男。

「無理」

即決で答えた。
答えた途端、その目が剣呑になったのが一瞬見えた。

「んうぅッ」

押し付けられる冷たい唇。
締め付けられる首。
苦しさに口を開けるぬるりと入り込んだ舌に口腔を荒らされる。

いやだ、銀時、

「おーい、しーんすけー」

多分、迎えに来たであろう銀時の声が近付いてくる。足音はもう角のすぐそこ。

「あ、いた。れ?金時?と、晋助?」
「よう銀時。お前があんまり自慢するもんだからつい興味が出て顔見に来ちまったよーーーなあ、晋助君」

ぬけぬけとそういってのけた金時。
俺はというとなんにも言葉にできなかった。

「晋助、こっちおいで。んなやつのとこにいっと襲われちまうぜ。手が早いんだからよ」

銀時は冗談のつもりで言っているようだが冗談ではすまない出来事がつい先ほどあったばかり。
俺は無言で銀時のほうに歩みだす。

[俺のほうが童貞の銀時より全然上手いぜ]
「またな、晋助君」


離れる瞬間、そう告げた金時は笑顔だが怖かった。





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あきゅろす。
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