2.頬にキス(銀高学パロ)
高杉と喧嘩した。
まあ原因は俺なんだが高杉はこうしてせっかく二人きりになっても俺の方を見ようとすらしない。
目も合わせず、俺の言い訳を聞きながらそっぽを向いている。
その横顔が、少し膨らんでいる頬が、かわいくて、思わず吸いついた。
ちゅううううううううっっ
「うあ、なんだよ」
「だって高杉が俺のほう見てくれないし喋ってもくんないから」
「そりゃたりめえだろ。銀時が悪い」
「だーかーらー悪かったってばあ。銀さんが約束忘れてたのが悪かった!だからいい加減拗ねるのやめて!な!お願い!」
「ちっ、今度忘れやがったらただじゃあおかねえからな」
「じゃあ許してくれる?」
俺が少し首をかたげてその宝石のような瞳を覗き込むと、少し頬を赤らめるところが可愛い。
高杉の弱いとこなんてとっくに知っている。
俺がこんな風にいえば最後には必ず許してくれる。
「‥‥‥次はねえぞ」
ふふっ、そういうのも何回かわかんないね、高杉。
そんなに甘くしちゃあダメだよ。俺だけにしかダメだよ。
「うん。じゃあ仲直りのちゅうして」
「はああああああ?!」
予想どうりのびっくりした顔。
あー楽しい。
「な、なんでっ」
「ええ?仲直りは昔からほっぺにちゅうって決まってるだろ」
「んなもん俺の知ったことか」
「仲直りするって今言ったじゃん。はいここにね」
俺が自分の右頬を高杉の前に差し出すと、すっ、と。
本当にかすかに触れるくらいで頬にあてられたその桜色の唇。
「こ、これでいいんだろ、」
「まあいっか」
顔を真っ赤にしている高杉はまだまだ咲きはじめの桜のようで。
思わずギュッと抱きしめた。
「大好きだよ晋助」
腕の中の高杉は小さく小さく。
「俺も」
と呟いた。
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