甘いくちづけを君に 2
進む足は軽快だった。
日もくれ、明かりが沢山灯っているネオン街の店達には目もくれず、万事屋への道を早足で歩いていた。
エリザベスは今日は悪いが留守番だ。
ああ、また拗ねたりしないだろうか。
でも今日は特別。
銀時のところへ行くのだ。
顔が自然と緩んでしまう。
まさか。
まさかあの銀時が自分の誕生日を覚えていてくれたなんて!
それだけでも嬉しいのに、一緒に過ごすことが出来る。こ、恋人と過ごす誕生日!なんて素敵な!
そう考えて、そのことで頭がいっぱいで。まわりに気を張っていなかった。
ビルとビルの間から伸びて来た手に対処することができなかった。
暗闇に引っ張られ、相手の顔を見ようとしたが、素早く口に布のような物をあてられる。
しまったっっっ!
思ったときには意識が半分落ちかけていた‥‥‥
ぎ‥‥ん‥と‥‥き‥‥‥‥‥
20090608
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