まだまだ王様ゲーム中
沖田が王様のようです。
「んじゃまぁ、とりあえず八番が一番の脚でも舐めてもらいやしょうか。あ、台詞付きで。一番は『舐めなさい』っていてくだせィ」
「げっ!!俺、八番‥‥一番誰だよ」
八番は嫌そうな顔な顔をした土方です。
「トシ、俺だ」
どうやら真選組コンビのようです。
「‥‥‥近藤さん、さっさと終わらせましょう。こういうのはひっぱればひっぱるほど、やりにくくなるんで」
「あ、ああ。総悟、台詞なんだっけ」
「『舐めなさい』でさァ」
とりあえず、袴を膝までまくりあげ、テーブルの上にドンとのせました。
まだ食べ物が残っているというのに‥‥‥
「こ・ここここ」
「は?」
「この足を舐めなさいィィ!!!トシィィィ!」
ちょっと言い過ぎなような気が。
言われた土方が、膝の辺りをペロリと舐めました。
「はい、終いな」
「なんでぇ、意外につまんなかったですねィ」
あっさりと、指令クリアー。
「次行くぞ次ー」
「王様だーれだ」
「おっ、ワシじゃあ!」
どうやら今度は脳天気な坂本になったようです。
「んじゃのう、そうじゃなあ五番はゲーム中ずっとワシの膝にのっとること」
みな一様にゲッと思いました。
ただでさえ暑苦しいのにさらに暑苦しい坂本とべったり。
「さあ、五番を引いたのは誰かのう」
ハートマークが付きそうな感じで坂本が言ってます。
なかなか誰も名乗り出ないので、ガヤガヤと五番番を探すことになりました。
「俺は三番でさァ」
「僕は六番」
‥‥‥‥‥
残ったのはただ一人。
「まさか‥‥万斉?」
高杉が万斉の手元を覗き込むと、『五』とくっきり書かれた棒を持っていました。
「しゃーねぇな。ほら万斉、さっさと辰馬んとこ行け」
「晋助ぇ」
「うぜぇ。ゲームは絶対なんだよ。早く行けって」
高杉に軽く蹴られ、渋々万斉は坂本の元へと行きました。
そこには、胡座をかき両手を広げてにこやかな坂本が。
「おー!五番は晋助んとこの、んーバンザイくんだったかの?。さ、ここに」
坂本は自分の腿の辺りをパンパンと叩き座るよう促します。
「拙者、正座じゃないと座りたくないでござる」
「正座?」
「そうでござる。じゃないと落ち着かん」
「嘘つけよ、さっきまで普通に座ってただろ」
銀時がすかさずツッコミましたが万斉は聞いてない振りをしています。
「そうか。困ったのう。よしわかった!バンザイ君、ここに座って座って」
膝の上ではなく、自分の前を少し場所を空け示しました。
万斉もそこくらいなら、と大人しく正座して座りました。
「なっ、なにをっ‥!!」
「膝の上が無理ならワシがこうやって抱っこしちょうき〜」
「河上、ゲーム終了までそのまんまな」
「はぁっ?」
土方が、すかさずいいました。
正座した万斉を、坂本が背中からぬいぐるみに抱きつくように羽交い締めにしています。
「万斉、いい格好だな」
焦っている万斉を見て、高杉は楽しそうに笑っています。
一段落したので、続きをすることにしました。
「おい、あと何回やりゃあいいんだよ」
これ以上、自分に被害が及ぶのが嫌な土方が質問しました。
「まあ、あと二、三回やりゃあいいんじゃね」
ということで、後少し続くようです。
「王様だーれだ」
「あ、俺だ」
引き当てたのは近藤でした。
無難ですね。
「えーと、じゃ、七番と九番が抱き合うなんてどおかな」
わざわざそっち系の指令にしなくていいのに、みんなに合わせてそんなことを言い出しました。
「ハーイ、七番は俺です」
山崎が手を挙げました。
「九番は俺だ」
桂が名乗り出ました。
二人立ち上がり、向かい合います。
「えと、じゃあ適当に」
「そ、そうだな。俺の方が背が高いから俺が抱きしめたほうがいいかな」
「じゃあお願いします」
ぎゅう〜〜
「なんか、アレだな」
「ああ、わかるわかる、アレでしょ」
「なんだよトシ、アレって」
土方と銀時の会話に近藤が割り込みます。
「「百合っぽい」」
「なんだそりゃ」
「近藤さんはこれ以上変な知識入れないでくだせィ」
よくわからないまま沖田に言われ、聞けない雰囲気になってしまいました。
「晋助、百合ってなんのことでござるか」
なんだか音楽のこと以外は世間知らずの万斉が高杉に聞いてきました。
「さあな。辰馬に聞いときゃいいだろ」
最初は笑っていた高杉も、仲良くずっとくっついている坂本と万斉にご機嫌ナナメになってきた様子です。
「ハッハッハッ、カワイコちゃんが二人ってことじゃよ−目の保養じゃのう」
万斉が聞くまでもなく坂本が答えました。
こんな感じで無事終了。
次に王様になったのは?
「王様あたり」
土方のようです。
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