席替えしましょ
クジをして席替えをしました。
・万斉| |土方
・沖田| |近藤
・坂本| |銀時
・山崎| |高杉
・桂 | |神威
不満のあるかたもいる様子。
「拙者、晋助の隣でないと嫌でござる」
駄々をこね、なかなか座らない人が。
「どこぞの幼稚園児かお前は」
呆れる土方。
こちらはちょっと大人な感じ。
「さっさと座れ、万斉」
「高杉ィ、飼い犬の躾はもっと厳しくしたほうがいいですぜィ。なんなら俺が手伝いますぜ」
沖田が目をキラリと光らせました、が。
「万斉!!!」
「‥‥‥わかったでござるよ」
ご主人様の一喝に、渋々席につきました。
さて。
席替えも無事に終了し、しばらくフリータイムということに。
すでに酔っ払いの銀時は、近藤に絡み酒状態。
止まることを知らない銀時のマシンガントークですが、近藤も程よく酔っ払いなのでウンウンと頷きながら、二人ですっかり盛り上がっています。
近藤の隣に土方がいることも忘れて、会話が弾みます。
「‥‥それでさあ、聞いてくれる?おたくの副長はどうしてあんなにカッチカチにかたいの?凄すぎだろ」
ブホォォォ!!
会話を密かに聞いていた土方が、思い切り酒を吹き出しました。
「いや、かたいっつってもアソコの話じゃないよ。んなの銀さんの知ったこっちゃあないからね。知らないよ、んなの。ほ、ホントだって。‥‥アレだよ。頭だよ、頭」
どうやら皆に二人の関係がばれているのは知らない様子。必死に取り繕ってます。
「‥‥‥なんの話だよ。ったく」
汚れた口元を拭いながら、小さく呟く土方。
「主、何を想像しておったのだ?さてはその様子では他人に語られると都合が悪い程貧弱なのか」
席替えで機嫌が悪い上に、土方の吹き出した酒を顔に被り気分は最低の万斉が、ハンカチでサングラスを拭きながら嫌な笑みをうかべて声をかけてきました。
「なんのこといってんのかわからねぇな」
土方も副長。そうそう簡単に挑発には乗りません。
「やれやれ。鬼の副長殿はよっぽど自分のモノに自信が無いと見受けられる。白夜叉も満足しておらぬのではないか」
前言撤回。そんな風に言われては黙っていられません。
「‥‥‥てめぇはやけに自信ありそうな口ぶりじゃねえか」
フフン、と鼻で笑い飛ばす万斉。
「拙者は形も大きさも一級品でござるよ。晋助がこれじゃなきゃ嫌だというくらいのモノでござる」
「そんなこといってのせられてるだけじゃあねえのかよ?ただの思い込みだろうが。実物はたいしたことないだろ、本当は」
「なにをっっ!!」
「それになあ、大事なのは持続力と硬さだろ。俺なんか毎回銀時が飛ぶくらいまでやれるぜ」
「そんなことは己が小さいからこその言い訳であろう」
「なんだとゴラァァ!!!上等だあ!今すぐ出してみろ!!」
すっかり二人ともエキサイトして来ました。
「拙者はいつでも受けて立つわ!!主などに負けるわけがない!!!」
いやいや、どんな争いですか。
どうやら二人、いつの間にやら結構お酒を飲んでたみたいです。
共に立ち上がり、カチャカチャとベルトを外していると。
「どうでもいいんすけどー、もし酒の肴にイチモツ出そうとかしてんならやめてくれませんか。オイラせっかく食べたもん、全部吐いちまいますから」
万斉の隣に座っていた沖田が蔑んだ目で土方と万斉を見ていた。
二人共我に返り、それぞれの思い人をみやった。
銀時は土方の視線に気付き、あっかんべーをして近藤と話を続けている。
もう一方の高杉はというと‥‥‥何やら赤い顔をして下を向いている。
あれだけ騒いでいたこちらの様子にも気付いていないらしい。
はて?
「もういいだろうがよ」
「んー、もうちょっと。この辺の筋肉も触ってみたいかなあって」
そういいながら神威は、胡座をかいている高杉の着物の隙間から内股へと手を差し入れた。
「なにをしているでござるかァァァ!!」
慌てた万斉が高杉のもとへ飛んでいき、神威の腕を掴まえ、着物の中から取り出す。
「晋助!!!なにをしている!」
「んあ?や、何かコイツが同じくらいの身長なのにいい筋肉してるからちょっと参考に確かめさせてくれっていうからよぅ。な?」
「そうだよ。それが何か?離してくれないかな、手」
嘘つけェェ!
ソレは明らかにセクハラでござる!何故気づかない、晋助!!
と、万斉は心からそう思いました。
現に神威の手首はそれ以上力を入れようともビクとも動きません。
その笑顔に何やら不穏なものを感じ取りました。
が、同じ身長に好意を抱いた様子の晋助の気分を害したくないために、黙っておくことにしました。
そのかわり、銀時に『土方を一人にしておくと性生活を皆に話している。ちゃんと見張っておくでござるよ』といいくるめ、席を替わってもらうことに。
まんまと高杉の隣に陣取ることに成功しました。
これが正確だったのか、ある程度落ち着きを取り戻してきた一同。
そこで坂本が突然言い出しました。
「つぎつぎぃ!合コンの定番、王様ゲームの時間ぜよ!!」
サングラスの奥の瞳がキラキラとしているかに感じられたJOY組は、みな一斉に心の中でこう思いました。
『コイツの言い出すことはろくなことがねぇ‥‥』
そうは思いながらも、指令書にも”王様ゲームをしなさい”と書いてあるのでやらないわけにはいきません。
こうしてゲームが始まることとなりました‥‥‥
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