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まずは自己紹介だよね


とりあえず、皆、席につきました

・近藤| |銀時
・土方| |高杉
・沖田| |万斉
・山崎| |桂
・神威| |坂本


銀「とりあえず、酒でも飲んで喰うだけ食おうぜ。テンションあげねーとやってけないわ、コレ。あれでしょ、飲み放題ついてんだろ」

山「その辺は大丈夫みたいですよ。料理は勝手にでてくるみたいですし」

近「それでは、乾杯でもするか。」

土「何に乾杯だよ」

近「あー、今日は敵とか味方とかそういう垣根を乗り越えて互いに飲み合えるこの状況にってのはどうだ」

桂「よいのではないか、それで。滅多にあるものではない」

近「よっしゃ。では、シンプルに、《カンパーイ》」


『カンパーイ』


皆、自分のまわりとグラスを合わせ、ぐたぐだな雰囲気のままに宴は始まりました。


***


「ほんじゃま、一息ついたところで自己紹介とでもいこうか」


土方がそう言い出しました。


「何でお前が仕切ってるわけ。ゴリラが乾杯の音頭とったんだからゴリラにやらしときゃあいいだろうが」


最初から乗り気でない銀時は早速、土方に絡みだしました。


「んなもんなあ、このゴリラが合コンのなんたるかを知ってるわけねぇだろうが!!!知ってる奴が仕切んねぇでどうすんだよっ」

「ちょ、トシまでゴリラとか‥‥」

「んだよ!じゃあてめぇはゴリさんと違って合コン経験たっぷりだっていいたいのかよ!ああっ?何回やったのかいってみろよ正直に!!」

「んなこたあ、いってねぇだろ!他の奴らによく相談されるもんで流れぐらいわかってるだけだ!!」


テーブルを挟んで痴話喧嘩をする二人に周囲はやれやれの様子。


「あの−‥‥」

山崎がおずおずと口を開きます。

「なんだよ!」
「なんだ!!」

「アンタらがあんまりゴリラいうもんだから、ゴリ‥‥いや、局長がめっちゃ涙目になってちっさくなってるんスけど‥‥」


その言葉に土方が我に返り隣を見ると、口を半開きにして黄昏れている近藤がいました。


「こ、近藤さんっ。いやこれはつい流れで言っただけだから。そんなこと全然思ってないから」


土方はくらーく沈んでる近藤の肩を叩き慰めようとしました‥‥が。


「土方さん‥‥アンタごまかしちゃあいけないですぜィ。いっつも心ん中でそういってるから自然体でその言葉が出てくるんでさァ」


沖田の言葉が追いうちをかけ、それを聞いた近藤の目からついに涙が流れ出しました。


「そうか‥‥‥俺ァやっぱりそんな風に見られてたのか‥‥」


遠い目をする近藤。
面倒くさくなってきた他の者はさっさと自己紹介を始めてしまいました。


「じゃあ、とりあえず端っこのわしから。攘夷戦争でこいつらと共に戦ったこともあるがのう。一足先に宇宙に行き、いまは貿易の会社やっておる。坂本辰馬じゃ」

「桂小太郎だ。サラサラストレートがちゃあむぽいんと。今でも攘夷活動中だ」

「河上万斉でござる。正直、ここに来るのは嫌でござったが、晋助が『面白そうだから行ってくる』といい出したので、心配でついてきただけのこと。晋助以外はどうでもよい。興味がないでござる」


合コンにあるまじき発言に皆が引き気味の中、興味を持った男が一人。


(ふぅん。あの銀髪のお兄さんも面白そうだけど、そこまで言わせる相手も気になるね。 そういうのって奪いたくなるもんだよねぇ)


薄く目を開き鋭い目で並んでいる二人を見つめ、ペロリと唇を湿らせています。
その様子に気付いたのは、隣に座っていた勘の鋭い山崎だけでした。


(ちょっとォォォ!何かこわいんすけどこの人!!優しげな皮被った悪魔だよ、絶対!誰か席替わってぇぇ)


そんな様子の神威にも他の人たちは全然気付かず、自己紹介は隣の席へ。


「高杉晋助。趣味はテロ行為。はやくこの腐った世の中をぐちゃぐちゃに壊しちまいてぇ」

‥‥‥‥‥。

またもや、合コンとは思えぬ発言に、最早一同言葉無し。


「坂田銀時でぇーす。歌舞伎町で万事屋銀ちゃんやってますぅ。甘いもの大好きなんでよろしくぅ。じゃあ、次はホラ、『近藤さん』の番だよ」


ゴリラから脱出した近藤は嬉しそうに話し出しました。


「えー、名前は近藤勲。真選組局長やってます!トレードマークは髭とつぶらな瞳!!みんな、よろしくぅ!」


‥‥‥調子に乗りすぎだ、ゴリ。


「あー、土方十四郎。真選組副長」


「沖田総悟。真選組、一番隊隊長。はやくこの隣に座ってるマヨラーを消して副長になりたいなーby心の声」

「‥‥‥総悟、思いっきり聞こえてんぞ。なんだよ、心の声って」

「あぁ、そいつぁ気がつきやせんでした。ついつい口から出てましたかィ」

「てめぇ‥‥」

「まあまあ、二人とも落ち着いて。山崎退です。真選組で監察をやってます。よくジミーといわれるときもありますが、監察は地味なくらいがちょうどだと自分に言い聞かせてます」


はい、次。


「名前は神威。そこの銀髪のお兄さんがお気に入りなんで、ここの仲間に入れて貰っちゃった」


ハートマークがつきそうなほどに爽やかな笑顔で挨拶。
反応したのは、やっぱり黒髪の副長さん。


「オイ。俺ぁ、あんなやつ知らねぇぞ。どうゆうことだよ、万事屋」

「俺だってあんましらねぇって。ありゃあ、神楽の兄ちゃん。変なこたぁなんもねぇよ」


もう一度、神威のほうを見ると、なんとなくチャイナ娘に似てる面影に納得する土方。


「そうゆうことなら別にいいけどよ‥‥」

「ククってめぇも大概心配性みてぇだなぁ」

「うっせぇ」


隣で様子を見ていた高杉は楽しそうに笑っいました。

人事ではないのですけどね。


とにかく、一通り自己紹介が済み、みなホッとして少しずつくだけた雰囲気になり、それぞれが会話を楽しみだしました。


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