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悪い奴ほどよく眠る
3
「なーーーーッ!!!」

「図星か?とにかく、デコ貸せッ!」

「デコって何だよ?痛だッ!!
ちょっ、正宗〜〜〜ッ!!!」


頭突きされたと思いきや、これは‥‥


おデコとおデコの体温計!!


しかも、長〜〜〜いッ!!
体を離そうと力を入れても、それ以上のパワーで阻止される
そんな俺に‥‥


「朝よりは下がったか‥」


ボソリと正宗の声が聞こえた



朝より‥‥?
じゃあ、あれは夢じゃない?

その真意を確かめ様とした俺と、正宗のデコが離れたのは同時ぐらい
そして、その直後


「正む‥んンッ、んンン〜〜ッ!」


チューーされた!!

すかさず歯の間を割って舌が口ん中に入り込む
あっという間に舌が絡み合って

クチュ、クチュと水音が響きまくった


(駄目だ‥‥頭がクラクラして来る)


舌で舌を愛撫されるこの感覚
吸われて、嘗められて、甘噛みされる正宗の舌遣い

嫌だ!と、思ったのは最初だけで今は‥


「ん‥‥ふ、ぁンンッ」


正宗の制服を必死になって縋り付いていた
理性がぶっ壊れると、残るのは本能のみ


今日はなんか変だからだ‥‥
熱があると普段しない事もしちゃうんだ!


だから‥
俺も自ら舌を出してたとか、腰が勝手に揺れているとか
俺の息子くんが反応していたとかは


今日だけ!!


「ヒロ‥‥」


ゆっくりと離れて言った唇が俺の名前を呟く

鼻と鼻が擦れるぐらいの近さで
さらには真剣な顔の正宗が目の前にあって


しし、し、心臓がヤバいッ!!


「あの‥ま、正宗‥」

「さっさと‥‥治しやがれッこの馬鹿ヒロが!!」

「〜〜ッでェェェエエエッ!!」

「もしも、俺にうつしたらボコ殴りの刑だからなぁあッ!」


さっきされると思った頭突きが、今になって
頭蓋骨を粉砕してくれる


ちょっとは、正宗に惚れそうになった俺は馬鹿だ!!
つーか、惚れるってなんだよ俺の馬鹿ーー!!

風邪を引いてもこんなんじゃ‥‥


体がいくつあっても足りねぇよ!!


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あきゅろす。
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