鴨が葱を背負って来る 2
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「あんたさぁ」
「‥‥?」
「その、‥よく家にダチ来てるだろ?」
誰だ?そう思ったのは一瞬の事で、すぐに鴨居だと分かる
「まぁ‥あっ!あいつ、うっさいですよね!馬鹿に騒がしーし、俺も迷惑してるんですよ」
「いや、まぁ‥迷惑とかそんなんじゃねーんだけど、まぁ‥何と言うか、その〜〜そいつと‥ャッ‥てる?」
「へ?」
顔を隠す様に口に手をあてモゴモゴと話す為、うまく聞き取れない
「ん、いやちょっと気になってな〜
‥‥声がなぁ、あれって、ャッ‥‥てる声だろ?そのよ〜〜あんたの声が‥あんまりにも‥ィィ‥から、下に直撃モンで‥はははッ」
チラッと俺を見たお隣りさんは、なぜか顔を赤くさせキョドってる
声?
直撃?
「あぁ〜〜!熱唱して床にも響き渡ってるって事ですね?
うわっ、すいません!うるさくて」
「え?!違うって!
その、クるんだよ、下半身にビンビンッ!」
大きな声を出したと思えば、さらに顔を赤くし、バッとすぐに反らされる
ん?よく分からねー
来るって何だ?
あ、もしかして‥‥‥
「あぁ〜〜〜!騒ぎ過ぎて振動が凄いとか?うわッ、マジすいません!これから静かにするんで
じゃッ、お邪魔しました」
ヤバイ!きっとお隣りさんは激怒り!そうに違いねぇ!
これは早々に退散するべし!
まだ何言いたそうではあるが、俺は謝るのも早々に自分ん家に
ダッシュした
「あっ!‥はぁ〜〜俺またあの声で欲求不満だぞ
モテそうな兄ちゃんなのに、男とするって‥
マジいいのかよ‥‥はぁ〜〜」
何かボソッとお隣りさんの呟きが聞こえたがそんなものは無視して
逃げ込んだ自宅で、しばらくは静かに過ごそうと考えたのだった
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