鴨が葱を背負って来る 2 3 「鴨居‥お前いつもは聴かせる立場だから、今日は聴く立場もいいんじゃねー?」 そう言って連れて来たのは講堂 普段は体育の授業や開放されているが 今はイスがびっちり並べられ、すでに沢山の人が席に座り陣取っていた 「へぇ〜〜、すっげーな」 「まぁな‥学生の飛び入り参加ありのおちゃらけ音楽祭だけどな アマチュアバンドもいるし、自慢の歌声披露したい奴らも出るし お前が聴いてもつまらねーかも知れねぇが、気分転換で‥」 「いや〜楽しみだわ!」 暗幕で窓を覆っている為、薄暗い講堂内にはステージを照らすライトやスピーカーやら中々の手の掛けよう 「本格的じゃん!」 鴨居が言う様に、この学祭ではかなり人気らしい 毎年開催している程で、これを楽しみに一般の人達も押しかけている 「気楽に出入り出来るて、飲み食いしてもいいし、まぁー言うなれば何でもありだからな〜 今は音楽だけど、時間ごとにお笑いやら出し物も変わるから、そんな所がウケてんだろ?」 新鮮だなぁ〜! なんて呟く鴨居を横目で覗み見ていれば 一瞬すべてのライトが消え 眩しい程の明るさがステージを照らす 華やかな音楽が奏でられ音楽祭が始まった [*前へ][次へ#] [戻る] |