[携帯モード] [URL送信]

鴨が葱を背負って来る 2
2
垢抜けた外見になってはいるが、高校の時と変わらず人懐っこい笑顔に
誰にでもすぐ打ち解け合ってしまう一種の才能を醸し出して

一緒に青春時代を過ごしたダチがいた


「おおーー!!早瀬!高校卒業以来だな!元気だったか!」

「ああ!根岸も相変わらずかっけ〜な!大学生活どうよ!」


拳を付き合わせ、肩や背中をバシバシ叩き合う
このスキンシップも懐かしい
久しぶりに会ったが、一気に高校の時の感覚に引き戻される


「根岸はこれからデートか?羨ましいな〜」

「へ?ち、違げぇーよ」

「またまたぁ〜、可愛い彼女いるんだろ?このこの〜」


そんな素敵な存在が居たら、今俺は引き攣る顔を浮かべたりはしていない


「根岸モテるもんなぁ〜」

「早瀬、だからー‥」


見てみたいなぁ〜、なんてほざきながらフルパワーでもって想像力を働かせている早瀬を何とかしようとした時


「ネギさん、お・待・た・せ!」


迂闊だった

早瀬に気を取られ、背後から忍び寄る存在にそこまで頭が回らなくなっていたから

ギューッと力いっぱい抱き着かれ
いつものごとく腹立つ登場の仕方で俺の血管を切れさせる


[*前へ][次へ#]

2/4ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!