鴨が葱を背負って来る 2 2 ピンポーンー‥ 何だ? 来客を知らせる呼び鈴が部屋に響き渡る でも、それに構っている程の余裕は今の俺には無い (無視!居留守!) が、俺の心を見透かす様に‥ ピンポーン、ピンポンピンポンピンポンピーンポンピンポンー‥ イラッ ピンポン、ピーンポンピンポンピンポンピンポンピンポン、ピンポンピーンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポーンー‥ イラ、イライライラッ!! 「〜〜〜ッっせー!!せっかく人がやる気になってる所をォォォォォ!! くそっ、誰だァァァ!こんな夜遅くに、ふざけんじゃねーー」 中々、頭ん中に入らない単語に、ヤマを張るにもどこが試験に出そうかも検討皆無 そんな所にピンポン連打をやられた俺は、あっという間に頭に血が上る だから、おもっきりドアを開け放ってから しまったッ!と思っても遅かった 「なっ!ンッ‥んんーーッ‥」 ニュッと伸びた手に肩を掴まれ しっとりとした唇で、俺の言葉もろとも塞がれる 身体を玄関の壁に押し付けられ、一気に距離を縮められた 舌が軟体動物の様に口ん中をはい回る ぴちゃぴちゃと唾液が絡み 唇で強く吸い上げられると、ヒクンッと身体が震えて力が抜けた ゆっくりと離れた唇 ジンッとした甘い痺れに気が付けば奴のシャツに縋っていた手 「学習しねーな、ネギさん」 嫌味ったらしい言葉を放ち鴨居は俺の目の前で いつもの様に笑っていた [*前へ][次へ#] [戻る] |