鴨が葱を背負って来る 2 3 「つーかさぁ〜 ネギさん家から持って来るモンなんてねーじゃん! ただでさえ貧乏なのによ。 それにほとんど、俺ん家に揃ってるしさ! ネギさんが身一つで来てくれれば、俺それだけでじゅーぶんなんだけど?」 「うるせッ、貧乏で悪かったな!ッつか、テメェの家は汚すぎて住めるか! 俺が快適かつ有意義に過ごす為にしてるだけだ! それに、こんな状態を見ておいて片付けねーなんて出来ねぇんだよ!」 そうだ! 俺は、ただ単に汚いのを見過ごすのが出来ないだけ! そう思いながら、床に散らばる雑誌を手に取っていると 突然、背後にズシッとした重みと 身体を包み込む様に回された腕にギュッと抱き着かれた 「ぐっ〜〜鴨居ッ!」 「なんだかんだ言って、やっぱ俺と一緒に住んでくれるんだな、ネギさん! マジ、嬉しい」 (や、ヤバいー‥) ゾクッと身体中痺れるエロボイスが耳元に囁かれる 「なッ!な、なななな違ッ!何勘違いしてんだ! 退けろ!俺は嫌々であって〜」 「ネギさん‥」 「ちょっ、か、鴨居!」 離れない鴨居に、首だけを捻り後ろを向けばググッと鴨居の顔が近づいて 「鴨、居‥」 鼻がすり合えば重なりそうになる唇 甘い雰囲気が俺達を誘い、それに流されるよう俺からも首を傾げ、鴨居を受け入れる体勢を取った時‥ ピンポーン 「〜〜〜ッどぉあ!!」 「ぐは、‥‥ちッ!」 部屋全体に響いたチャイムの音に 過剰反応を起こした俺は鴨居をど突き倒したのだった [*前へ][次へ#] [戻る] |