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采は投げられた
2
腰もかなりヤバいが‥


「の、乃木‥ッ‥」

「ん?神谷、どうした?」

「紐‥外して、くれ‥
縛られた所が、痛ぇ‥んだ」


擦れるは、圧迫はあるは、すでに限界になりつつあった


「紐?あぁ‥‥赤くなってるな
‥‥そうか悪かった」


今更かよ!
と、ツッコミたくはなるがグッと我慢
余計な事を言えば、コイツがまた脱線し、みすみすチャンスを逃す事にもなりかねねぇ
だけど‥‥

紐に手をかけた乃木の動きが止まる

おい!俺は何にも言ってねぇぞ!



「神谷‥‥これ外しても逃げないか?」

「へ?」

「だから、俺から逃げないか?」


また乃木が訳分からねぇ事を言いやがる
テメェのモンを挿れられて、突かれるまくっている
この状況


「逃げれる訳ねーだろーが!」

「いや、そうじゃない!
お前はいつもフラフラしていなくなる!
今日もそうだ!俺の傍にいればいいものの、一人ですぐ行動する‥‥
間に合ったから良かったが‥‥」


語尾まで言葉は紡がれはしなかったが
乃木の悔しく歪む顔を見て、
言いたい事が十分という程伝わった


「‥‥‥っねーよ」

「神谷?」


良く分からねぇ奴で、1番苦手な奴なのによ
でも、俺はもぅ‥‥


「逃げねぇってんだゴラァァァァ!
テメェのせいだ、何もかも‥‥
兄貴の事も、テメェ自身も分かんねぇぐらいグチャグチャなのに‥‥

‥‥お前の事ははっきりと分かるんだよ!
‥‥テメェの事

俺はテメェが好きだ」




腹は括った


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あきゅろす。
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