采は投げられた
10
ちッ!三根は何だ、あいつは!
床にノビている三根をまたいでやっとの事、教室の扉を開ける
一瞬ざわめきが静まるものの
「神谷、おはよう」
この声を聞いて、気にならなくなった
「ッ!!‥‥‥あぁ」
相変わらずの笑顔で整った面で乃木に
(んだよ、ちょっとは気まずいとかねぇのかよ!?)
そう感じずにはいられない
だからといって、期待なんかしてねぇし!!
‥‥期待?
ぐッ!!何の期待だ!
こんな事考える自体なかったのに
「神谷‥‥‥」
「な!何だ、よ!テメェは!」
急に、ジリジリと俺に近付く乃木に
また心臓がバクつく
そして‥
「おはよう‥‥、は?」
「は?」
「だから、おはよう!だろ?
朝の挨拶は大切なんだ!
ここから今日の一日は始まるぞ!」
「〜〜ッ!朝起きた時からとっくに始まってるんだゴラァァァァ!!」
やっぱ、何にも変わっちゃいねぇ‥‥
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