采は投げられた
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「え゙ッ!?の、の乃木!!何でテメェが!」
「お前を呼んで来いと言われてな!
だから来い!」
「ちょっ、待てや!見れば分かるだろーが!
テメェに構ってる暇なんかねぇんだゴラァ!!」
そうだ!今は誰が見ても喧嘩真っ最中!
突然湧いて出た乃木の出現で、俺に向かって来ようとしていた奴らも
戸惑ってやがる
でもそんな中、空気が読めねぇ乃木は‥
「ん?ハハハッ、神谷は寂しがり屋だな!
そうかそうか、構って欲しいのか!」
「ち、違ぇぇぇぇぇ!!」
場違い甚だしい
爽やかに笑いながら、何が分かったのか知らねぇが一人頷き、理解したそぶりを見せやがる
「分かった!神谷がそんなに言うなら仕方ない!
お菓子を買って行こう!」
「は?ちょっ、痛ッ!て、テメェェェェ引っ張るな!!」
だから何でコイツは分かんねぇのか!!
ガシッと俺の腕を掴んだ乃木は周りなんか気にしねぇで
ズルズル屋上の扉に向かって歩き出した
「だから話しを聞けェェェェェェ!!」
「ハハハッ、そんな大声出さなくても聞こえてるぞ、神谷!」
「な、に?違ェェェェェェェ!!」
結局‥‥
喧嘩をしてた奴らも、俺も
コイツの勝手な行動によって、呆気に取られるは、興を削がれるは
喧嘩をそのまま続行出来る訳もなく
お開きにされたのだった
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