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采は投げられた
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「ですから殴るなら顔は駄目ですって!
この顔だけが僕の取り柄なんですよー!」

「市、お前‥‥
言ってて悲しくならないか、それ?」

「僕の事はいいとして、何かあったんですか神谷?
好奇な目で見られるのはいつもの事じゃないですか?」



いつもながらコイツは‥‥

市は空気を察知するのが上手いのか、すぐに状況の変化に気付いて来る


そう‥‥普段よりイライラはしていた
イライラというか、モヤモヤの方が合ってる様な気もするが‥‥


こんな事がなかったなら、誰が人気のいない階段まで市を引っ張って来るか!

意味が分からねぇ‥‥
何で俺に?

こんなん出したくねぇけど、対処の仕方が分からねぇし‥‥

でも‥‥
あ〜〜くそっ!なるようになれや!


「これ‥」

「ん?手紙ですか?」

「何だか分からねぇが、靴箱やら机ん中から出てきやがった」

「え?もしや、これってラブレターですか?
うわッ!これが噂の?
テレビや漫画の中ですら今は廃れつつある自分の想いをのせる伝達手段!!ラブレター!!」


興味があったのか市に翳した封筒は、すっげぇ速さで奪われる


「‥‥つーか、ここ男子高だろーが!
男が男にっていうと果たし状じゃ‥」

「ハートマークついてますよ」

「逆と見せ掛けての果たし状じゃ‥」

「なんの逆なんですか!明らかにラブって書いてますよ!
で?神谷‥‥こんなのが何通あったんですか?」

「ぐッ‥‥‥」



それすらもバレてるのか!


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あきゅろす。
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