采は投げられた
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「せやから、俺はいつかてっぺん取りたいと思ってんや!
腕には自信ある!でも努力もせな!それが強さの秘訣やろ!」
「‥‥‥‥あぁ」
「そーやろ、そーやろ!
男は拳!強くてなんぼ!
その為には、どんな奴にも向かって行かな!
例えお前にやられようがそんなん、どーてことないんや!
結果やない!その過程が大切やっちゅ〜〜てん!
なッ?俺、イイ事ゆーてるやろ?」
「‥‥‥‥」
「で、‥ん?神谷聞いてんか?神谷?」
駄目だ‥‥‥マジ眠い
頭がフラフラする
コイツのどうでもいい喧嘩論議なんか、右から左へすり抜けていく
「お、おい‥神谷?寝てんか?
あっ、おい!危なッ!」
カクンッと頭が大きく動き、一緒に釣られ体が傾いたのがテメェ自身でも分かった
「あ‥‥悪ぃ」
目をうっすらと開けば、また三根が俺を抱きしめて支えてくれている
(あったけぇ‥)
なんかこのまま眠っちまいそう
寝不足が祟って三根の胸ん中から起きる気にもならず
そのままの体勢でいると‥
「なんや、腰痛いちゅーてその上、寝不足かい!
寝れんようになる程、なにしてんねん」
まったく‥‥と、呆れた声と一緒にため息が混じりあい
それが耳に届く
(しまった!)
そう思った時にはすでに
ゾワリッと体中に疼きが走っていた
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