采は投げられた
7
「兄貴は‥」
何でコイツなんかに!
「‥‥兄貴は‥‥好きな奴いんだよ!!
あんなメガネ野郎でも‥‥
俺は‥弟としか映ってねェ!
ッ悪ィか!ああ、そうだよ!
俺は兄貴が‥‥好きで、ずっと好きで、早く諦めねぇといけねぇぐらい、てめぇ自身でも分かってやがるんだ!
こんな想いは‥」
もっていちゃいけねぇ‥‥
実の兄弟で、男同士で、ヤバいって事ぐれぇ最初っから‥‥
誰にも言わずにいた本音を
何で俺はコイツなんかに!
「‥‥ッ、く‥そぉ‥っ」
「神谷、泣いてるのか?」
「泣いてなんか、ねぇ‥‥」
そうは言っても、止まる事なく目からは
涙が零れちまっていた
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