采は投げられた
3
「神谷、気持ちいいのか?」
「ち、‥違ェ‥ッ‥‥」
とは言ったがヤベェ!
乃木の優しい撫で方に、体に微粒の電気が走る
否応なしにピクピクと震えが止まんねぇ
「て、テメェ‥ぁ‥いい加減‥に」
必死こいて我慢する俺に‥
「なぁ‥‥神谷?」
「ッ‥んだよ!‥っン」
乃木の落ち着いた声が上から聞こえた
そして‥
「お前の好きな奴は‥‥兄貴か?」
言葉で心臓を鷲掴みされた様な気がした
真上にある乃木を
こんな醜態をさらして見れなかった乃木の顔を見れば
何でも見通す目が、俺だけを映し出す
その瞬間
ゾクリッと心臓が騒ぎ立て、逃げ出したい衝動が起こった
く、クソッ!暴かれる‥
曝される‥
コイツには、俺が今まで奥底にしまい込んだモノ全部が
バレちまう!
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