采は投げられた
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「ぁあ?‥んだよ!
テメェら何とか言いやがれ!」
何だよ!その哀れむ様な目は!
重いため息をついた市と乃木が俺をジッと見つめ、そして‥
「「鈍過ぎ!」」
ハモりやがった!
「は、はぁあああ!?」
「あははッ!でもそんな所が可愛いんですけどねー!」
「ああ、そうだな神谷は可愛い!」
か、可愛いィィィィィィ!?
俺に対して絶対に使わないであろう言葉が、二人の口から飛び出す
「て、てててテメェら何言ってやがる!
何が可愛いかゴラァァァァ!」
「そうだな、例えば‥弁当を開けた時の神谷の顔!
大好きなハンバーグ見たあの顔は無邪気な子供だな!」
「な、にィィィィィィィ!」
「あと、いつもツンと澄ましているのに、
僕達が話しかけに行けば、嬉しそうな顔してる所とか!」
「ハハハッ、嬉しいのをまた我慢しているのがいいよな!」
「はい!そうなんですよ!
んッ!って踏ん張って嬉しい顔見せない様にしてるのが、萌えますね!
結局は淋しがり屋なんですよ神谷は!」
可愛いとか、淋しいがり屋とか‥‥
誰の事言ってんだ!!
つーか、俺‥んな顔してねェェェェ!
「っ〜〜〜!!
好き放題言いやがって!!!
テメェら纏めてぶち倒してやるよゴラァァァァ!」
「纏めて、ですかーー!?神谷、初めから3人プレイはハードル高いんじゃ!」
「ハハハッ!ハードルなら外行くぞ!
今日も天気がいいから、運動日和だな!」
こんな奴ら相手にしてっと
俺の精神力、体力共に‥‥
もちそうにねぇ‥‥
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