采は投げられた
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「神谷ァァァ!!調子こいてんじゃねェェェ!」
「ちッ、またお前か‥‥テメェも懲りねぇな」
「ほんまに今日こそはぶっ倒ーーーぐはぁッ!」
「じゃあな、金髪」
俺の蹴りが気持ち良く決まり床に沈んだ金髪
何度も挑んで来る奴だけど
コイツ弱ぇ‥
「ッたく、やけに突っ掛かってくる野郎が多くなりやがって、一体何だ?」
さっきぶっ飛ばした金髪のように
純粋に喧嘩を売る馬鹿もいれば
『君は年上が好きなんだよね?』
よく分からねぇ事をほざく奴らも出てくる
大抵の野郎は、ひと睨みすれば簡単に震え上がって俺の前から消える
でも中には何を勘違いしてやがるのか
『付き合ってみない?』
ゾワッと寒気、吐き気、殺意を覚え
二度とそんな事口に出来ねぇ程に
ぶっ叩いてやった
前よりは俺を恐がる奴らが少なくなったとは言え
直ぐさま、てめぇ自身の行動が変わる訳でもねぇし
(この日課はきっと直んねぇなー)
いつもの習慣が染み付いた足は、サボり場所へ向け歩を進めている
そんな様子を、後ろから見てる野郎がいやがるとも俺は知らなかった‥‥
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