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采は投げられた
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『サイへ

今日は俺が弁当食べたかったんで、母ちゃんに作ってもらったぞ!
タコさんウインナーがマジ可愛いんだ!これ俺のリクエスト!
だから、サイも食べろ!
母ちゃんの弁当
残したらあきませんでぇ〜〜!

S.P.帰ったらゲームするぞ!

ちょーカッコイイお兄様 類より』


「あ、兄貴‥」


S.P‥‥?S.Pって‥‥
P.Sの事だろ、兄貴!
でも、そんな所も‥ヤベェ、ツボ
マジ嬉しい‥顔がニヤけちまう

もう一回読も‥‥


「〜〜〜くッ‥可愛ッ!」


あ゙ぁ゙〜ヤバッ!
何で‥‥ただの伝言なのに、こんなに可愛いんだよ!!
こんな事言われたら、食うしかねぇし!



「なんか‥‥腹立ちますねー
あの嬉しそうな顔!!」

「市は腹が立つのか‥‥
俺は心臓が、キューッと締めつけられて‥‥何だ、これは?」

「兄貴‥‥」


幸せに浸っていた俺の体に


「ぬおっ!」


衝撃が走った


「神谷ぁ‥‥‥‥僕、ムラムラして来ました。やっぱり無理です!
神谷、一発ヤラせて下さいよー!
そんな顔して誘うなんて、いけない子猫ちゃ〜〜〜ん!」


「は?はぁあああ!?
ちょっ、市!テメェ何抱き着いてやがる!」


ギューッと力いっぱい右腕に縋り付く市
それに気を取られていた俺に、左から手が伸びて来ていた


「神谷、俺もなぜか市と同じなんだが?」


顎に暖かい指の感触
それと同時にグイッと力が加わり
無理矢理、乃木の方へ顔を強制転換


「な、に‥‥何しやがるゴラァァァァ!!
テメェらァァァァ!!
嫌がらせばっかしやがって、その喧嘩買ってやる!
奥歯ガタガタ言わせて、顎ぶっ壊してやらァァァ!!」



こうして俺は、久々ながらも賑やかで楽しい昼休みを‥‥


過ごせる訳ねーーー!!!


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