采は投げられた 6 「なーっ、にィィィィィ!ッざけんなテメェェェ!」 「吠えても無駄なんだよ、テメェは! 好いてる奴の目の前で、エロく乱れて幻滅されろや!」 意気込んで俺に唾を飛ばす茶髪野郎ではあるが‥ ん?何か、ふに落ちねぇ様な‥‥ 「ちょっ、待てや! ‥‥俺が市を好いてる?」 そうだ、コイツは有り得ねぇ事を口にしやがった! 「ああ、そうだろーが!!」 「そうだったんですね、神谷! あぁ〜、だったら力ずくでさっさと食べちゃえば良〜‥」 「ち、違ェェェェェェェ!!」 俺が市を? 市はいつもの調子とは言え、この茶髪は一体何を見てやがったんだ? 明らかにコイツの目が悪い!! ド近眼もしくは、腐ってやがるのか とにかく言える事は‥‥ 「俺と市はダチだゴラァァァァ!! テメェ何、勘違いしてるか分からねぇがな、俺が好きなのは〜〜‥」 そこまで言って、ハッとする 俺はこの後、なんて言おうとした? つーか今、明らかに無意識だろ! そいつの名前を口に出すほど俺は‥‥ 俺は‥‥ マジになってんのか!! 「〜〜〜〜〜ッ!!」 「神谷ぁ〜そんな美味しいノリツッコミ! 可愛い顔して誘惑フェロモンむんむん垂れ流しし過ぎですよーー!」 「ちッ!神谷テメェが誰が好きとか、そんなのは、どーでもいいんだよ!」 「は?」 「市を遠くから見てるしかねぇ俺が 夜な夜な、枕を濡らして耐えてた日々‥‥ 晴らさせてもらうってんだ!!」 「な!オメェ自身の気持ちの問題だろーが!!」 そう吠えるが、馬鹿に何言っても通じねぇ! 躊躇いもなく茶髪野郎は‥‥ 「んぁッ!!」 制服ごしから俺のモノを握って来やがった [*前へ][次へ#] [戻る] |