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采は投げられた
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「な、何でテメェは恥ずかしくもなく‥‥
そう言った事、言いやがる!」

「何で?‥だと!当たり前じゃないか!
神谷は違うのか?」


ッ!!
当たり前‥‥
とか、ほざくなゴラァァァァ!


真剣な眼差しで俺を見る乃木を見てると
吸い込まれそうな感覚に陥ってしまう

心臓はいまだにバクバクうるせぇし
ほてった顔に、耳がジンジン熱を持ってんのも分かる

何でこんな野郎に‥‥
一喜一憂しねぇといけねぇんだ!

つーか、テメェ自身の制御が出来ねぇ!!



「お、俺はて、テメェ‥の事は‥」

「神谷!小さい頃から言われてただろう!
『話す時は、きちんと相手の目を見て話せ!』
とな!!」


「そう、話す時は‥‥‥‥‥‥‥ん?
な゙゙ッ‥‥‥‥
な、にィィィィィィ!!」


「ん?ハハハッ、その顔は知らなかったのか!
意外と神谷は常識がなってないな!」


大声で腹から声を出して笑う乃木
体格がいいせいか、その声はムカつく程
周りによく響いた

俺を馬鹿にしてるように‥


「乃木テメェ!マジ死ねやァァァァ!」

「ハハハッ!照れるな、照れるな!
おッ、そうだ!書店に行くぞ神谷!
常識はずれの神谷には、知識を与える素晴らしい本が必要だ!」

「喧嘩上等じゃねーかゴラァァァァ!」



往来の場所で
テメェ自身なにやってんだ?
そう思っちまう


でも‥‥
周りが気になんねぇ程、コイツに突っ掛かっていた

ましてや、兄貴を見掛けてるのに
兄貴んとこに飛んで行かねぇなんて初めてで
反対にその事が、頭ん中からスッポリ抜けるなんて‥

有り得ねぇ事なのに



有り得ねぇ事が


有り得るようになっちまった


コイツのせいで‥‥


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