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采は投げられた
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くそっ!クソッ!クソッたれが!
こんな奴に真剣に引っ掛かっちまって
マジ恥ずかしいじゃねーか!


グァァァッと一気に熱くなった顔
そんな顔を乃木の奴に見られたら、また何言われるか!

そう思い視線を横に向けた時


(ん?あれ、は‥‥)


俺達がいる歩道の向かい側
デカい道路を挟んで
楽しそうに連れと一緒に歩く人物



「あ!兄‥」

「おい、神谷!
どこを見てるんだ!俺を見ろ!」

「な!」



声を出して呼ぼうとした矢先に、顎に感じたのは指先の感触
と、同時に

グイッと強い力で乃木の顔を真っ正面に捉えるまで
俺の顔は無理矢理
方向転換させられていた



「な、なな、なに、何しやがる!!」

「まったく‥‥
俺はお前だけを見てるのになんで分からない!」

「は、はぁああ!?ちょっ、テメェ何言って‥‥
‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥
え゙!?
いや、そ、それって‥‥」

「ああ!」


どきっぱり返事すんなゴラァァァァ!
ちょっ、待てよ!

俺だけを見ろっつー事は‥‥
他の野郎なんか見んなっつー事‥だよ、な


って、事は‥
それはコイツが俺に対して

ヤ‥

ヤキモチ‥‥‥



「〜〜〜〜〜ッ!!!」


な、な、なななマジか!?
いや、待て待てまて!!
落ち着けや、俺!!
‥‥‥‥‥
‥‥‥


「〜〜〜〜ッく」


また心臓が

痛ってェェェェェェ!!


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