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類は友を呼ぶ
3
その目を見た瞬間、俺は弾かれるように奴の襟首を掴み上げていた

鼻がつくほど自分に引き寄せ、ガンを飛ばす

「その言葉破りやがったら、死をもって償え!」


「分かりました」

チッ
いまだに反らす事のない目もそうだが
間近にある奴の顔は思いの外整った面で、異様な迫力を捕らえていた

「くそっ!!」

勝ち負けとかではないのだが、やられた!
その言葉が頭に過ぎる

そんな思いを認めたくないのと、再度立ってきたムカッ腹

考えるよりも奴を勢いよく突き飛ばし、扉をおもいっきり閉めていた


「サイー誰か来てたのか?」

あまりにも強く閉めすぎた扉の音で2階から兄貴がヒョコッと顔を出す

「あ、兄貴。あぁ‥こないだ来たメガネ野郎」

「へ?友?マジ!何だ、呼べよ〜〜」

あいつの事を伝えれば、本当に嬉しそうな顔をして下に降りて来る兄貴


「悪ィ‥兄貴はその、あいつの事気に入ってんだな」


「え?エヘヘ〜〜ま、まぁな!
最初はよく分かんねー奴だと思ったけど」


笑っている兄貴が見れるなら
この気持ちに踏ん切りをつかせるのも悪くねーか


「あのよ、もしもあいつが兄貴泣かすような事あれば俺がブッ潰すからな」


自分自信のけじめの為もあるが、いつでも俺は兄貴の味方だと
それぐらいの想いは持っていても罰はあたんねーよな、と気持ちを込め出た言葉

するとデッカイ目を見開き驚く顔が、段々と嬉しそうに変わっていけば


「さ、サイーーー!お前、可愛い過ぎ!」

「ちょっ、あ、兄貴?!」

うわぁ、マジやべーって!
腰に腕を回し擦り寄ってくる兄貴が可愛い過ぎて、思わず抱きしめたい衝動に、理性フルMAX作動開始

ぐッ!
やっぱり、すぐには無理だ!

まだしばらくはこんな想いで勘弁、兄貴‥


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