類は友を呼ぶ
4
「ぶはっ!何だよそれ!
一生懸命ダラダラしようって!」
「ダラダラするのに一生懸命も何もねぇーだろーが!」
「うっせぇーー!いたって真面目だっつーの!俺が入学式出たら最高だぞ!」
「はぁ〜〜、分ぁ〜たって!
まぁ、類が自分で真面目ってゆ〜からには、明日は雪降るな?」
「左京、槍だよ、槍!鎧か、甲冑用意したほうがいいね」
「ムッキーーー!何だよ、二人して!!ムカつく〜〜〜〜
ダァーッ、もういい!」
「「あっ!待って〜〜」」
腹を立てベンチから立ち上がった『類』を追い掛け、友人の二人もこの場を後にする
「‥‥‥ダラダラして、楽しめ」
知らず知らずのうちに口に出していた言葉
そんな事考えもしなかった
入学式は面白く!大学を楽しめ!と豪語する人
あんな風に物事を捉える人がいた
焦るな、ゆっくり、楽しんで
自分を変える何はきっと見つかるから大丈夫
そう言ってくれてるように‥
『類』先輩
頭に思い浮かべれば、なぜだか胸が跳ねる
この気持ちは?
‥‥何だろう?
ワクワクするようでいて苦しいような?
一つだけハッキリしている事は、いつかきっと貴方の隣で一緒に笑える事が出来るようになりたい
その想いが深い深い奥底に根付く
「行くか」
先程とは違い、何かが変わる予感を背中に感じながら
俺は一歩、一歩と踏み出した
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