類は友を呼ぶ
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「友ちゃん、はっけ〜〜〜ん!」
そう大声をあげて指をさした先に相変わらずの無表情、無反応の人物を捕らえる
「右京さん、静かにしたほうがいいですよ」
ここが『お静かに!が第1モットーの図書室』という事ぐらい分かりきってはいる
けど、可愛い気がないな〜〜
いたってマイペースを崩さない親友の彼氏は、目にかかるぐらいの長めの前髪の下で、これまた表情を隠しているとしか見えない眼鏡と言った風貌の顔を、俺に向けてすかさず言い放った
何考えてるんだか分かんない子なんだよな〜〜
「まぁ、まぁそんな固い事おっしゃらず」
「今日は一人なんですか?」
「まぁね。残念ながら君の愛しの類ちゃんは、左京が拉致してるよ」
「拉致?」
「昨日の試験が最悪だったみたいでね、先生に呼び出しくらってま〜〜す!
素直に説教聞きに行けばいいのさぁ、駄々こねたから左京が引きずって行ったよ」
勉強している友ちゃんを邪魔してやれ!のごとく俺は目の前に空いている席にドカッと腰掛けた
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